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「ブスで根暗!」いじめ&パワハラの職場で…陰湿な美女に負けず、自虐女子が“ブスのまま美しく”なるまで

 容姿に恵まれず卑屈に生きてきた主人公が、“ブスのまま”美しくなっていく。そんな主人公の姿が読者の共感と好感を呼んでいるマンガ『醜い私があなたになるまで』(ぶんか社刊)が連載中だ。美人VSブスの構図や、ドロドロの人間模様、陰湿なイジメ、SNSやインフルエンサーの闇といった展開が満載ながら、不思議と爽やかな読後感を残すヒロイン像を作り上げた作者の前田アランさんに話を聞いた。

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外見にコンプレックス、「それでもありのままで美しくなれる」

──レディコミらしく、人間の本性や闇といった“ブラック要素”が満載。主人公の夢子は外見にコンプレックスを抱きつつも、ありのままで美しくなっていきます。

前田アランレディコミのジャンルは整形をテーマにした作品も多いですよね。個人的には整形に肯定も否定もないんです。本作には全身整形したことによって、強く生きられるようになった女の子も登場しますしね。ただヒロインはそれとは別の方向で、「内面の成長によって外見が磨かれていく」ような女性を描くことに挑戦したかったんです。そのほうが共感しやすいでしょうし、何より夢があるじゃないですか(笑)。ヒロインの名前もまさに「夢子」なのですが。

──メイクやファッションを猛勉強して、主人公・夢子がどんどん美しくなっていくのが印象的です。

前田アラン夢子はどこもイジっていない(整形していない)ので、描くときの細めの目やドシッとした鼻、厚い唇といった基本のキャラクター造形は変えていません。ただ、とくに大きく変化させているのは表情や姿勢です。

──たしかに、内面からにじみ出る美しさは“しぐさ”にも表れます。

前田アランそうですよね。たたずまいによって可愛く見えたり、あるいはもっと成長して凛としたカッコいいたたずまいになっていったりする主人公を描いていきたいなと思ったんです。ただそれだけだとレディコミとしては成立しないので(笑)、突き抜けたヒールキャラも設定しました。

いじめを繰り返す美女が受けた大きな代償、描きたいのは“頑張る女性が勝つ”物語

──夢子を陰湿にイジメるAYAは、カリスマショップ店員でインフルエンサー。本来は美人なのに、SNSを見ているときの表情はまるでホラーですね(笑)。

前田アラン人間、やっぱり悪いことを考えてるときは醜悪な顔になるだろうなと。とくに、スマホで嫌なものを見ているときなんかは誰にも見せられない素の顔になってるでしょうし、ガッツリと顔芸をはっちゃけさせています(笑)。

──人(=夢子)をおとしめることで自分を輝かせるのがAYAの常とう手段だけに、彼女がチヤホヤされているのは不条理です…。

前田アラン「最後に悪は成敗される」のがレディコミの落とし所ですので、そこはご安心いただければと(笑)。ただ、AYAの性格はもとから最悪でしたが、SNSが彼女の人間性をさらに歪めてしまったんじゃないかな、と思いながら描いてるところはあります。SNSの投稿っていくらでもキラキラさせることができますよね。またそれに対して付く「いいね」の数がインフルエンサーの価値なので、いつも数字が気になって自分を飾り立てることをやめられなくなる。

──たしかに、SNSには誤った方向に自己顕示欲を肥大化させる怖さがあるかもしれません。

前田アランそうやって、ゴテゴテ飾り立てたものの重みで闇落ちしてしまうタイプのインフルエンサーって、現実にもいるんじゃないかと思うんですよ。インフルエンサーに限らず、今は簡単に自分を盛ることができるツールがいくらでもありますし、女性がありのままに生きるのが難しい時代なのかなとも思います。だからこそ「ブスがブスのまま」で、正攻法の努力によって美しくなっていくストーリーが描きたかったんです。

──応援したくなるヒロイン・夢子のストーリーはいったん結末を迎え、現在はオムニバスでさまざまな女性のエピソードが描かれています。『醜い私があなたになるまで』に一貫したテーマは?

前田アランタイトルに「私があなたになる」と付いているように、いずれのエピソードも逆転劇がテーマです。ありのままに生きるのが難しい時代だからこそ、地に足を付けて頑張って生きている女性が最後に勝つ物語を描いていきたいですね。もちろんその一方には「あなた=ヒール」がいるわけで、どれだけ最悪なヒールが登場するかも楽しみにしていていただければ(笑)。また夢子もすべての物語に絡んできますので、夢子のさらなる成長も見守っていただけるとうれしいです。
(取材・文/児玉澄子)

『醜い私があなたになるまで』前田アラン著/ぶんか社刊

まんが王国』(外部サイト)ほか連載

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