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「専業主婦は気楽でいいよな」寝込む妻に家事を強要する夫、「“養ってもらう”は違う!」マンガに反響

2021-11-09 eltha

 家族間のモラハラが社会問題のひとつとなっている昨今。モラハラ夫と抑圧される妻の実話を描くSNSやWEBコミックから、自分も被害者ではないかと気づく読者も多く、それらの作品は大きな反響を集めている。そんななか、異世界転生をもとに女性が自立していく異色の物語を描くKIYUMiさんのもとには、「主婦をナメんな!」といった主人公への共感コメントが多く寄せられ、夫に洗脳され続けた妻の復讐心を綴ったmaronさんは多くの女性の支持を集めた。夫婦のコミュニケーションの在り方と、女性の生き方を問う話題の2作を紹介する。

「こっちは仕事で疲れてんだから!」高熱で寝込む妻に高圧的な夫、“主婦ナメんな”大反響のエピソード

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ワンオペで育児と家事をこなす妻、「専業主婦をナメんな!」擁護の声が続出

 マンガアプリ『comico』で注目の『異世界で最後の恋と革命を』は、日々モラハラ夫に抑圧されていた専業主婦が交通事故をきっかけに異世界転生し、恋愛や結婚から距離を置く人生を歩もうとする。同時に「女性の自立」や「結婚や恋愛の常識は本当に正しいのか」といった問いかけも散りばめられた異色の内容だ。

 同作には、子育てを完全放棄し、高熱で寝込む妻に「飯作る時間だぞ」と上から目線で圧をかける様子など、モラハラ夫の言動がリアルに描かれている。そんな物語の冒頭から、モラハラ夫に対して「主婦をなめんな」「ひどい旦那」などの読者コメントが寄せられ、第5話目「女の幸せとは」の回では「育児は24時間気が抜けないブラック企業」「育児は夫婦でするべき」といった抑圧される主婦を擁護する熱い声が多く集まった。

 作者のKIYUMiさんは、20年以上南米で暮らしているという。男女平等、女性の自立という要素を本作のテーマに盛り込む真意について、「男女平等に関しては、性別が異なる時点で私は『平等』ではないと思っています。ですが、『対等』になることは可能だと思います。『ワンオペ』や『イクメン』という言葉がありますが、夫が仕事も育児も家事もしているのであればワンオペですし、育児をしている女性にはどうして『イクメン』のような言葉が無いのか不思議に思っています」と語る。

 そして、日本における主婦の日常生活の現状については「複雑に思っています。多くの日本人男性が、育児に積極的ではないことに対してもですが、モラハラ夫を持つ妻に向かって女性が非難していることにも、お母様方の輪に入れず萎縮してしまったり、『妻の尻に敷かれている』と男性に嘲笑されたりしている子連れのお父様がたにも…」と、海外で暮らす客観的な視線からの複雑な心境を明かした。

 日本のSNSでいろいろな女性の体験談を目にして、「ああ日本って、こんな問題が潜んでいたのか」と気づいたことが執筆のきっかけだったというKIYUMiさん。本作が読者から大きな反響を受けたことを喜びながら、作品に込める思いを次のように語った。

「今、モラハラを受けていると感じている日本人女性たちに、本作を読んでいただくことで、何かヒントを得たり、考えが変わったり、もしくは物語に登場するあのクズ夫に向かって『ざけんなよ!!』って、日ごろのうっぷんを晴らしてくれればなと。また一部では、モラハラに対して少し誤解をしている方々もいらっしゃって、『それはモラハラではないと思いますよ』というメッセージも伝わればいいなと思っています」

何をしても“全否定”のモラハラ夫、「洗脳」から目覚めた専業主婦の復讐心

【漫画】『ウチのモラハラ旦那&義母、どーにかしてください!闘う嫁のサバイバル術』フォトギャラリー

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「誰のおかげで生活できてると思ってんだ」、「嫁失格!」が口ぐせのモラハラ夫&義母への復讐を綴った『ウチのモラハラ旦那&義母、どーにかしてください!闘う嫁のサバイバル術』(KADOKAWA刊)が話題になっている著者のmaronさん。洗脳されていた当時の日々が、生々しいタッチで描かれている。

 maronさんは自身の体験を、「たとえば、育ち盛りの娘たちを含めた家族4人の食費を3万円(米代込み)しか入れなくても、『お前のやりくりが下手なんだ』と。そうやって否定ばかりされていると、洗脳スパイラルに陥ると言いますか、私も『できの悪い嫁だから、夫や義母が怒るんだ』と思い込んでいた時期がありました」と明かしている。

 まず気をつけなくてはならないのが、とにかく否定してくる夫の言動に慣れてしまうこと。次第に「自分にお金をかけるなんてダメ」と考えるようになってしまうという。

「モラハラ男は、ターゲットを社会から隔離しようとするんです。実家と電話するのを禁止したり、友だちと会うのを阻止されたり、それもすべては“俺さま王国”が常識であるというふうに洗脳するため。私も2018年にTwitterを始めて、いろんな方のモラハラ被害経験を知るまでは『これが当たり前なんだ』と思っていました」

 そんなmaronさんが、夫の洗脳に気づき、逆襲に立ち上がらせたきっかけは、娘への攻撃だった。

「夫は娘たちも“俺さま王国”の支配下に置こうとして、長女が反抗期のときに『中学を出たら働かせる!』と言い出したことがあったんです。その言葉が一番の引き金になりました。娘たちには自分の人生を生きてもらいたいですから、社会に出るまではどんなことがあっても私が守らなければいけない。それで高校進学にかかる費用は、学費保険のほか、フリーの仕事で入ってくる私の給料と貯金で何とか工面しました」

 モラハラ夫の洗脳が解けたあとは離婚に向けて動いたというmaronさん。「今は二世帯住宅で義母宅に主人が居候しているという家庭内別居の状態で、水面下で情報収集をしながら進めているところです。モラハラ夫の特性を想像すると、離婚後も嫌がらせをされたり養育費を滞納されたりしそうで、それも不安です」と胸の内を明かす。

 しかし、経済的な理由もあってすぐに離婚できないのがつらいとしながらも、自分のやりたいことをしながら離婚に向けて準備をすることで、毎日充実した日々を過ごしているという。

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