「11年も付き合ったのに…別れは“あっさり”」年下女と浮気した彼氏、「どうせ復縁できるだろう」なめた態度にアラサー女子が下した決意
2022-06-20 eltha
「私の場合は13年の付き合いで別れ…」作者の実体験をもとにしたリアルな物語に共感
「私は主人公の千鶴と同じように、グラフィックデザイナーとして会社に勤めていました。作中に出てくる意地悪な女の先輩も、同じような人が職場にいたことがあったので参考にしたんです。そして何より、千鶴と優が11年付き合っていたということも、じつは私の経験をもとにしたエピソードです。私の場合は13年でしたが(笑)」
イゼイさんが作品を描くにあたってとくに追求したのは「共感」だという。そのため、登場人物のキャラクター設定やエピソードに、いかにリアリティを持たせるかをこだわった。
「長年付き合った彼女がいるのに、若い女性にフラフラと流れてしまう。そんな、一般的によく聞くような情けない彼氏として描くようにしました。ダメな男性のエピソードに「あるある!」と共感してもらえるだろうと考えました。またキャラクター設定は、人が誰しも持っている「二面性」を意識しました。人間は単純ではないので、たとえ悪く見える人でも別の方向から見てみると理解できる部分があったりするものです。そういう部分に、読む人がリアリティを感じ、共感をしてくれるのではないかと思ったんです」
11年という重さの受け止め方は、それぞれの立場で異なるだろう。結婚を意識してプロポーズを待ち望んでいた主人公と、彼女の魅力に慣れてしまっていた彼氏。周囲から結婚を急かされる女性側の心境や、それでもまだ真剣に考えられない男性側の心境まで、男女間で起こるすれ違いや感覚の違いが明らかになるにつれ、自身を重ね合わせて何度も頷き、涙した読者も多いことだろう。人生には、良いことも嫌なことも起きる。そんなリアリティが追求されているからこそ、「少しの幸福感」で救われる人も多いのかもしれない。
「もう…俺たち新鮮味がないんだよ」不倫夫に突き付けられた現実
まるで友だちのような関係の2人だったが、妊活を意識していたタイミングで夫の浮気を発見。妻が問い詰めたところ、こんな言葉を浴びせられてしまう。さらに「一回だけ」という開き直った態度の夫に、なすすべがない妻は、「このまま結婚生活を続けていいのか」と不安を感じる日々を過ごすことになる。
作者の間部正志さんは、2人の関係性について「結局、お互いのことをよく知らないまま長い時間を過ごしてしまっていた」と語る。
「だけど、『おまえも浮気してみたら?』という決定的な一言を機に、その後の夫婦の会話の内容は変わってくるでしょう。妻の考え方や行動も変化していきます。何が正解か、答えもないでしょう。ただ僕は、主体性のある恋愛をして、状況を自ら切り開いていく女性を応援したい。この主人公(妻)の人生は、肯定的に描きました」
妊活をきっかけに“モラトリアム”を脱却しつつあるなかで、夫婦の絆は幻だったことに気づかされる同作。生々しいエピソードもふんだんに盛り込まれており、多くの読者から共感を集めている。