ホーム お悩み&コンプレックス > 「食べたいのに食べられない…」37kg低体重だった女性が明かす『過敏性腸症候群』の苦しみ

「食べたいのに食べられない…」37kg低体重だった女性が明かす『過敏性腸症候群』の苦しみ

2023-02-14 eltha

おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」より

「鏡に映る自分の姿が苦痛だった」「浮き上がる骨が怖かった」。自身の過去をそう振り返るのは33歳の主婦おさるさん(@monmama.osaru)。20代後半で体重が37kgになり、低体重とその原因となっている病を周囲に相談できず苦しんだ。彼女を悩ませたのは『過敏性腸症候群』。ストレスとの関係が深いとされ、近年では10人に1人が抱えるとも言われる現代病のひとつだ。

「常にお腹が痛くなったらどうしよう、そればかり考えていた」

 おさるさんが『過敏性腸症候群(別名/IBS)』と診断されたのは高校生の時。中学生頃から頻繁にお腹を壊すようになり、「どこか悪いのではないか」と病院に行った。ところが身体に異常は見つからず、医者からIBSと告げられた。

 IBSは通常の検査では腸に異常などが認められないにも関わらず慢性的に腹痛や腹部膨張を訴えたり、下痢や便秘などの便通の異常を感じる症候群だ。精神的ストレスや不規則な生活などと関係が深いとされている(※)。

 おさるさんは下痢と便秘を繰り返す“混合型”だったが、一度お腹を壊すと何日間は何を食べても身体が受け付けず、いつしか会社の健康診断でも「要経過観察」と記される低体重になっていた。

「IBSで辛いのは、いつも不安で仕方なく、本気で悩んでいるのに分かってもらえないこと、また、どうせ分かってもらえないからと人に悩みを話すことさえできないことです」
おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」より

おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」より

おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」より

おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」より

 会社の飲み会や出張では誰にも気づかれないようにトイレに行き、時には家まで我慢することもあったが、お腹の不安を口にすると「気にしすぎ、気にしなければいい」と言われ、低体重の容姿は「痩せてていいね」と言われた。周囲の理解が得られず1人悩みを抱えた。

「もともとやせ型でしたが37kg(身長153cm)になった時は、お風呂の時など鏡に映る自分の身体を見るのが苦痛でした。骨が浮き上がって見えるのが我ながら怖かった」

 さらに辛かったのは、「常にお腹が痛くなったらどうしよう、とそればかり考えていたこと」「脳内の8割を腹痛への不安が占めていた」と話す。外食時は緊張状態になり、少量でも身体が食べることを拒んだ。肉はよく焼かないと不安で、バーベキューなど野外のイベントでは一切食べることができなかった。職場でアイスの差し入れがあれば、おそるおそる口にした。自宅以外の食事は憂鬱で、食べることへの恐怖から、いつしか「お腹がすいた」という感覚も少なくなっていった。昨年、おさるさんがこれらの経験をInstagramに投稿すると、共感の声が多数寄せられた。

「コメントで『IBSはお腹が痛くなるのではという不安が頭を占め、食事やイベントを楽しめないことが問題なんですよね』いう意見をいただいた時は、まさに私が伝えたかったこと、思っていたことを代弁していただけたなと感じました」
おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」より

おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」より

育児中に症状が改善「美味しいものを美味しく食べられることが幸せ」

 IBSとともに大人になり、気にするあまり症状は悪化。「でも気にせずになどいられなかったし、一度落ちた深い闇から抜け出せずにいました」と明かすおさるさん。そんな中、ある出来事をきっかけに“本当は食べることが大好きな自分”“何も気にせずたくさん食べたい”という想いに気づいた。

 その後、大きく環境を変える決断をし、1年後に妊娠。育児に追われる中で症状は落ち着き33歳になる今、体重は45kgになった。

「辛いなと感じることもありましたが、子育ては良い意味で腹痛のことを忘れされてくれました。どうしても腹痛のことを考えてしまっていた私にはちょうどよかったのかもしれません」

 今は何より、他人の厚意を好意としてきちんと受け取れるようになったことが嬉しいと話す。

「知り合いに食べ物をもらった時とか、お店の方にデザートをサービスしていただいた時、前までは“お腹が痛くなったらどうしよう”と心から喜べなかったんですが、今は心から嬉しく思っています。美味しいものを美味しく食べられることが幸せです」
おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」より

おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」より

おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」より

おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」より

 10代半ばから30歳直前までIBSに苦しんだ。そんな自身の経験をSNSで発信することで「シンプルに『こんな人もいるんだよ』ってことが伝えたかった」という。

「読んでいただく方に、自分の気持ちを押し付けたいわけではなかったので、あまり『辛い!』『分かってよ!』という気持ちを出さずに描いたつもりです。それぞれの悩みがあって、その悩みに軽いも重いもないと思っています。私はたまたま今の環境や状況が合っていて、症状が改善していますが、同じIBSでも人によって症状が違いますし、きっかけもそれぞれだと思います。私自身ももともとの原因がもはや分からず、気づいた時には“IBSであること”がストレスでした」

 ストレス社会の現代病と呼ばれ、患者数も多いIBS。周囲に悩んでいる人がいたら「ぜひ優しく見守ってほしい」とおさるさん。最後に、「私はトイレに行ってる間に食事やオーダーを待たれたりすると余計に気になってしまったので、皆さんには気にせず食べたり飲んだりしていてほしいです」と経験から“周囲へのお願い”を口にした。

※厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイトより

IBSで悩んだおさるさんの「転機」となった出来事とは?

  • おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」
  • おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」
  • おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」
  • おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」
  • おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」
  • おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」
  • おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」
  • おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」
  • おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」
  • おさる(@monmama.osaru)「37kgだった話」

Photo Galleryをもっと見る

おさるさんINFORMATION

▼Instagram
▼ブログ

Facebook

関連リンク

あなたにおすすめの記事

おすすめコンテンツ


P R
お悩み調査実施中! アンケートモニター登録はコチラ

eltha(エルザ by オリコンニュース)

ページトップへ