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不登校だった女子高生が見つけた居場所「友達ゼロの方が配信に向いている」

2023-04-27 eltha

SNS総フォロワー180万人を超えるぼっち系女子大生クリエイター“わたげ”。高校1年生で不登校になり、通信制に転校。友だちがいないことから、ひとり外食や、様々な場所に出かける“ぼっち活”をスタートさせた。一見イマドキの美少女、でも実は孤高の女子高生。その姿は同世代を中心に大きな反響を呼び、昨年はEテレの若者向けバラエティ番組にて準レギュラー出演を果たした。学校になじめず他者と関わるのが得意ではなかった少女が、人気配信者になれた理由とは。

不登校、友だちゼロ…すがりつくような思いで始めたSNS

――配信開始から3年、これまでに「学校へ通うぼっち女子高生のリアルな1日ルーティン」「ぼっち女子高生が学校帰りにサイゼリヤで食欲のままに爆食いしてみた」など、ひとりぼっちで様々なことにチャレンジする動画が話題になりました。

【わたげ】 高校2年で通信制の学校に転校してすぐ、コロナ禍で家から出られない自粛生活になってしまったんです。転校前に前の学校の友だちの連絡先を全て消してしまったので、誰とも話さなくなってしまって。すがりつくような思いでTikTokとYouTubeを始めました。

家に引きこもっていて、このまま自分はキラキラJKを体験できずに終わるのかって思った時に、ひとりでもできるんじゃないかなと思って。最初は不安もあったんですけど、始めてみたらすごく楽しくて、自分に合っているなと思いました。
――中学3年生から高校1年生にかけて不登校だったとうかがっています。さらに転校をきっかけに友だちもゼロに…。あまり表に出るのが得意なタイプではないのかな、と思いましたが不特定多数の人が見るYouTubeで発信することに怖さはなかったですか。

【わたげ】 よく、「友だちがいなくて陰キャだったらネットに顔は出さないよね?」って言われるんですけど、逆で。友だちがいないからこそ、「あの子YouTubeやってるよね」って噂されたりしないし、何も言われる心配がないんです(笑)。

――とはいえ、いろいろなコメントや、時には心ない言葉を投げかけられることもあるのでは…


【わたげ】 たとえばアンチにもいろいろあって、通りすがりのアンチコメントは、人じゃないと思って気にしないようにしています(笑)。そうじゃなくて、私の動画をちゃんと観た上で違った意見やアドバイスをくださる方もいるので、そこから生き様を勉強するようにしています。現実世界では何かを言い合える人が親しかいないので、ネット上で自分に返ってくるリアクションが嬉しくて、原動力になってます。

――ネットでのやり取りの方が、現実のコミュニケーションより楽と?

【わたげ】 そうですね。やっぱり対面して実際に相手の表情が分かると、自分の言動で「何か嫌なこと言っちゃったかな」って考えてしまうので。自分の思ったことを一方的に発信して、文字になって帰ってくる方が楽ですね。よく、画面に向かってそんなにしゃべれるんだから、絶対にキャラを作っているんだって言われたりもするんです。でもやっぱり、画面に向かって話すのと、人と面と向かって話すのは全然違うんですよね。
高校1年生で不登校に通っていた中高一貫校を辞め、通信制の高校に転校した。18歳のわたげ。

高校1年生で不登校に通っていた中高一貫校を辞め、通信制の高校に転校した。18歳のわたげ。

3年生に進級。寝坊して前髪をまとめたわたげ。18歳。

3年生に進級。寝坊して前髪をまとめたわたげ。18歳。

今も友だちはゼロ、それが共感の理由にも「“ぼっち”をポジティブなワードに変えていきたい」

――高校2年生から「友だちゼロ」とのことですが、20歳、現役女子大生の今は?

【わたげ】 いないですね(笑)。コロナ禍での大学進学というのもあって。できたらできたで嬉しいと思うけど、今はSNSもあるし、共感してくれる人がいっぱいいるから、無理しなくてもいいかなって。

――今後も積極的に友だちを作る気はあまりない…!?

【わたげ】 そこはちょっと問題なんですよね(笑)。最近よく考えるんですけど、このまま一生一人だと、お葬式に来てくれる人もいないから“さくら”を頼まなきゃいけないのかなとか。せめてお葬式会場を埋められるぐらいの人脈は持っておきたいなって…(笑)。ただ、今のところは一人が楽しいから、しばらくはこのままでいいかなと思っています。
――テレビ出演など活動の場が広がったことで、苦手なコミュニケーションを取らなければいけない機会も増えたと思いますが、大丈夫ですか?

【わたげ】 大丈夫じゃないです! 一つ一つの言動が気になってしまって、「自分の発言大丈夫だったかな」、「挨拶はちゃんとできていたかな」って、いろいろ考えてしまうこともあります。でも、なんとか頑張っている感じですかね。

――今年2月に『踊る!さんま御殿?』(日本テレビ系)で友だちが少ない芸能人として登場した際は、“踊るヒット賞”を獲得。反響も大きかったのでは。

【わたげ】 すごくたくさんコメントをいただきました。収録の時はめっちゃ緊張したんですけど、さんまさんもやさしかったですし、同じ境遇の方とも話せてよかったです。
”ぼっち活”で陰キャピースするわたげ1。

”ぼっち活”で陰キャピースするわたげ1。

”ぼっち活”で陰キャピースするわたげ2。

”ぼっち活”で陰キャピースするわたげ2。

――Z世代を中心に絶大な支持を得ていますが、ご自身ではなぜだと思われますか?

【わたげ】 キラキラな部分を発信しているインフルエンサーの方が多いと思いますが、私はあいにく持ち合わせていなくて、ありのままのぼっち生活を配信しています(笑)。でもきっと誰しもが、友達ゼロではないけど、たとえば学校の3人グループで私だけハブられている気がするとか、人間関係に不安を抱える部分って多いと思うんです。相談のDMも毎日のようにいただくので、そういう部分に共感してもらえてるのかなと。

――10代の頃は特に、学校での人間関係が大きくメンタルを左右しますよね。

【わたげ】 学生の時は学校が世界の全てのような部分があるので、視野も狭くなってしまうし、いろいろ悩むと思います。でもこの世の中には、私のように楽しんでいる人もいるよって発信することで、少しでも悩みを軽くすることができたら、それが一番嬉しいですね。誰かの悩みのはけ口になれる存在でいられたらと思います。

――配信を通じて実現したいことはありますか。

【わたげ】 今、“ソロ活”が流行っていて、“ソロ”はカッコいいイメージですけど、“ぼっち”は「かわいそう」とかネガティブな印象が強いと思うんです。でも、ぼっちはかわいそうじゃないし、マイナスでもないんだよってことを伝えたいし、私が活動することでポジティブなワードになればいいなと思っています。同世代の子たちは、“一人”に対してマイナスなイメージを持っている子が多いんですよね。私の投稿で、少しでもプラスなイメージになったり、勇気づけられたのであれば、すごく嬉しいなって思います。

――“友だちゼロ”を強みにかえて活動する今、この先、結婚や家族を作りたいという思いは?

【わたげ】 最近ちょっと悩んでいます。今後ずっと一人でいるのかなって考えたら、結婚もいいなと思ったんですけど、そもそも友だちもできないのに誰かと共同生活するのが無理だなと。まず仲よくならなきゃいけないので。結婚が無理だったら、スイスの山奥あたりに移住して、ひとりで畑を耕しながら暮らそうかな。どっちかですね(笑)。

(取材・文/辻内史佳)
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