シミになってしまうことも…残したくない“虫刺され痕”、専門医が教える正しいケア
2023-07-27 eltha
・体温と汗
虫は温度と湿度に敏感で、体温が高い人や汗を多くかく人を好む傾向にあり、汗自体が発生させる特定の化学物質も虫を引きつける効果がある。
・呼吸
虫は二酸化炭素を感知し、それに引き寄せられる。運動をしている時など、より多くの二酸化炭素を発生させる状況にある場合は、虫を引き寄せる可能性が高くなる。
・血液型
蚊については、血液型が影響するとされる研究結果もあり、特にO型の人を好む傾向があると言われている。
・色彩
蚊やダニなどの虫は、暗色系の色調を好むことで知られています。暗色系の衣服を着ている人は、明るい色の衣服を着ている人よりも虫に刺されやすい傾向にある。
これらはごく一部であり、他にも虫が人を選ぶ理由はさまざま。虫に刺されやすいと感じている人は、これらの要素を踏まえて対策を立てることも有効である。もし虫に刺されてしまったら、以下を参考にケアしよう。
(1)虫に刺された直後は、すぐに冷やす。冷やすことで、血流が抑制され炎症反応を和らげ、一時的にかゆみも抑えられる。
(2)かゆみを抑えるために、かゆみ止めクリームを塗ったり、炎症を抑えるために、抗生物質入りのクリームを塗る。
(3)乾燥で皮膚を刺激し、かゆみや痛みを増長させる可能性があるため、肌荒れを防ぐためにも保湿クリームを塗る。
(4)指や爪で触ると皮膚を傷つけ、さらに痕が残る原因となるので、なるべく触らない。
(5)虫刺され痕は、紫外線にあたると色素沈着を起こしやすいため、日焼け止めをしっかり塗って保護する。
アルコール消毒液で消毒したり、化粧水で拭くことはNG。無意識のうちに爪でかきむしったり、“バッテン”をつけてしまう人もいるだろう。そうした行為は炎症を悪化させるだけでなく、皮膚を傷つけて痕が残りやすくなるため、どうしても我慢できない場合は、虫刺されシートを使用するなど、保護することも効果的。時には感染症を引き起こす場合もある。
「まずは刺されてしまっても擦らないことが重要です。できるだけ痕が残らないようにすることが大切です。万が一、痕になってしまい気になる場合は、除去手術やレーザーなどの治療もありますが、限界もあります。まずは、自己判断で何かをするのではなく、医療機関に相談してください」
監修者 遠山貴之(とおやま たかゆき)日本美容外科学会認定専門医/麻酔科専門医
1997年、順天堂大学医学部卒業。1997年、順天堂大学医学部付属病院・麻酔科に入局。2006年、共立美容外科・歯科に入局。2020年、共立美容グループ・総括副院長に就任。