デオドラントスプレー、汗をかく前と後どっちが効果的?【医師監修】
2023-08-28 eltha
制汗剤とデオドラントの違いって?
次に使い分けについてです。ニオイ自体を消したい場合はデオドラント。発汗そのものを抑えたいなら、制汗剤が適しているそうです。
「神経から汗腺へ発汗を促す物質が出されるのですが、その放出を抑えて、汗を減らします。市販の制汗剤にはアルミニウムが配合されており、汗腺に蓋をするタイプが多いです。肌に合う合わない、使用方法が生活習慣に合っているか、で選ぶと良いでしょう」(徳永院長)
また徳永院長によると、最近では腋窩多汗症または手掌多汗症と診断される人には、制汗剤が「保険適応」になる場合もあるそうです。
効果的な使用タイミングは汗をかく前?後?
でも、汗をかく前に使用したからといって安心してはいけません。汗をかいた後も放置せず、こまめにシートでケアをしてください。その後、デオドラントスプレーを再度使うことで、ニオイを消す効果が期待できます。
また、デオドラントスプレーはリフレッシュにも役立ちます。無香料または自然な香りのものを選ぶと、周囲の人に不快感を与えることもありません 。
即効性がある反面、「デオドラント剤の使いすぎもかぶれの原因になったり、むしろ体臭の原因となったりします。特に香りが強いタイプは周りの人への配慮が必要です」と徳永院長は注意点も語ってくれました。
気になる汗やニオイ…効果を持続させるには?
【使用前に肌を清潔にする】
汗をかいた肌の上から制汗剤やデオドラントを塗ると、ニオイが混ざって逆効果になる可能性があります。そのため、使用前にはシャワーを浴びるか、汗拭きシートやタオルで汗をふき取ってから使うようにしましょう。
【使用部位に合わせて選ぶ】
制汗剤やデオドラントにはスプレー、ロールオン、クリーム、パウダーなど様々な種類がありますが、どれが自分に合っているかわかりますか? 使用したい部位や悩みに合わせて使うアイテムを選びましょう。
例えば、全身に使いたい人はウォーターやスプレー、シートタイプが向いています。ワキ汗や顔汗など部分的な悩みがある人はロールオンやクリームタイプがおすすめです。
【夜寝る前に使う】
汗をかく前と後に使うことは、先ほど説明しましたが、夜寝る前に使うと制汗剤の効果が持続しやすくなります。夜は昼間よりも汗腺が活発化していないため、肌が乾燥しています。そのため、成分が肌にしっかり浸透しやすくなります。
また、制汗剤やデオドラントの効果は約24時間持続すると言われています。そのため、夜に使っておけば、翌日の朝のシャワーで成分が流れ落ちることもありません。
デオドラント剤は朝、日中などの使用を推奨する製品が多いそう。それぞれの特性を理解したうえで、上手に使い自分自身も周りも快適に過ごせる対策をしましょう。
監修者プロフィール 徳永理恵
逗子メディスタイルクリニック院長
国立東京医科歯科大学医学部を卒業後、同大学形成外科所属。2010年逗子メディスタイルクリニックを開院。自然・健康・美容のまち”逗子葉山”で、生活の一部としての美容医療を啓蒙している。自分自身の美しさを引き出す『美肌プログラム』を提案。し、メディカルエステ、ネイル・エクステサロンもプロデュース。3人男子の育児にも奮闘中。
所属学会:日本形成外科学会/日本美容皮膚科学会/日本サポーティブケア学会/医療アートメイク学会