現役トレーナーに聞く“美尻”の定義は？「筋肉を効率よく使えば、年齢に関係なく1日5分の運動で“桃尻”は作れる」

　いつの時代も『ルパン三世』の峰不二子のようなプリッと上がった美しいヒップラインに憧れを抱くもの。“美尻”や“桃尻”などとよく聞きますが、実際にはどういったスタイルのことを指しているのでしょうか？　その定義や年齢に関係なく作れるのか、「1日たった5分のちょいトレ習慣」を掲げる「chocoZAP」でトレーニング指導動画に出演する工藤愛さんに聞きました。

――一般的な“美尻”の定義を教えてください。

工藤愛さん　腰の骨の位置から見てお尻のトップが高い状態で、脚とお尻の境目がしっかりしている。さらに、プリっとしたお尻の丸みがあることが、美尻として定義できると思います。

――理想的なお尻の形をどう思いますか？

工藤愛さん　桃尻と言われますが、上がった状態で後ろから見ても、横から見ても丸みがあるのが理想的です。桃尻を作るためにはまず、お尻を上げる大臀筋（骨盤の後ろから太ももの横まで伸びているお尻の中でも最も大きな筋肉）にしっかり負荷をかけて筋肉を目覚めさせる。筋肉が使える状態を作るのが大事です。

――“プリッと上がった桃のような美尻”は女性の憧れです。そのためには、どこの筋肉を鍛える必要がありますか？

工藤愛さん　お尻の筋肉全般ですが、特に大殿筋（お尻の中でも最も強力で厚みのある筋肉）。ほかにも、お尻の外側の中殿筋やハムストリングス（大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋）、形を丸くさせるためのお尻のインナーマッスルである深層外旋六筋（梨状筋、内閉鎖筋、上双子筋、下双子筋、大腿方形筋、外閉鎖筋）を鍛えるのが有効です。

――主にどのようなトレーニングをしたら良いのでしょうか？

工藤愛さん　「レッグプレス」「アブダクション」「アダクション」の3つのマシンを使ってトレーニングすると良いでしょう。座った姿勢で、足の裏で重りを押し出す運動のマシン「レッグプレス」は、足の裏全体で押すことで太ももやお尻などの筋肉を使うことができます。続いて、椅子に座って、脚を開く動作をするマシンの「アブダクション」は、お尻の横の筋肉を鍛えるのに効果的です。そして、椅子に座って、脚を閉じる動作をするマシンの「アダクション」は、内腿の引き締めに効果的です。

――美尻を作るにはお尻の筋肉だけではダメなんですね。

工藤愛さん　もちろん、お尻の筋肉を集中して鍛えることで美尻には近づきやすくなります。そこから、内ももがキュッと引き締まっていくと、脚の細さとお尻の丸さのメリハリをつけることができるので、美尻作りに効果的です。

――年齢に関係なく“プリッと上がった桃のような美尻”は作れるのでしょうか？

工藤愛さん　作れます。年齢が上がるとお尻が垂れてくる印象がありますが、それは年齢によって筋肉量が低下していること。そして、お尻の筋肉を使わない姿勢でいることが多くなったり、使わない生活になっているからです。筋肉を使う習慣を身につければ、年齢に関わらず“桃尻”を作ることはできます。

――普段の生活の中で少しでも“美尻”に近づく方法はありますか？

工藤愛さん　歩き方が大事です。重心が低い歩き方や、股関節をあまり動かさない歩き方になっていると、お尻の筋肉を使わない姿勢に慣れてしまう。重心を高い状態にして姿勢をよくし、股関節から脚を一歩出す。結果的に大股になりますが、そういう歩き方をするとお尻の筋肉を使うようになる。ふだんから歩き方を意識するとお尻の筋肉は発達しやすくなります。

――エスカレーターではなく、階段を使うことも効果がありますか？

工藤愛さん　登る動作が一番お尻の筋肉を動かします。疲れているときに悪い姿勢でやるのはよくありませんが、元気なときにがんばれるのであれば、上りは階段を使ったほうがお尻の筋肉にはよいです。あとは姿勢。座っているときに猫背にならず、身体がこらない姿勢でいることも大事です。意識してみてください。

（文／武井保之　写真／中村大輝）

　「1日たった5分のちょいトレ習慣」を掲げる月額3278円（税込）で24時間365日使用できる無人のコンビニジム「chocoZAP」。

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