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「親からこんなのもらったら泣く…」母から息子へ、”1日100円貯金”通帳のメッセージ

2024-02-26 eltha

 長男が1歳のとき長男名義の口座を作り、「1日100円貯金」を目標として誕生日に1年分の36500円を入金し、通帳に一言書くことを続けてきた投稿がXで話題になり、10万いいねを集めました。投稿者のきくちいま(@imappage)さんは、「二十歳までと決めて、今その日がとうとうやって来た。暗黒の反抗期は本当に辛かったけど、今しみじみ思う。産んでよかったよ。二十歳おめでとう」と綴り、ユーザーからは「こんなのもらったら泣く」「すごく愛を感じられる通帳」「20年の子育てお疲れ様でした」と反響が寄せられています。1日100円貯金をしようと思いいたったきっかけ、息子さんへの想いを聞きました。

何を聞いても「知らない」と言われ、荒れに荒れていた反抗期

 通帳には、その年ごとに「弟と並んで小学校に向かう姿がとても頼もしいです」「小学校6年間皆勤賞おめでとう」「トラックにはねられて集中治療室へ…生きてくれて本当によかった!!」など息子さんを想うメッセージが。思春期と思われる頃には「難しい年ごろでした…」というコメントも。通帳に書かれたメッセージを読むと、親子の歴史が凝縮されていることが分かります。

ーー息子さん名義の口座を作り、1日100円貯金をしようと思ったきっかけは?

「大学のときの先輩から長男の下の名前のハンコをお祝いとしていただいたんです。いろんなお祝いをいただきましたが、名前のハンコって面白いというか、『なるほど!』と感心しました。それを使って長男専用の口座を作りたいなと思ったのが最初でした。1日100円の思いつきは夫でしたが、実際に毎日100円ずつは面倒で、誕生日に一年分を入金することにしたんです。閏年が5回あったことを、まぁ知ってはいたんですが知らんぷりしてしまい、今回バズったことで同級生から連絡があり『いつか偶然会ったら、500円長男くんに直接あげる』と申し出てくれました(笑)」


ーー「これを親からもらったら泣いちゃう」「続けられたことがすごい」というコメントも。寄せられた反響について、あらためてどのように感じたか?

「あたたかいコメントに励まされています。これから先、嫌なことや悲しいことがあって落ち込んだときにも読み返してしまいそうです。若い世代のパパママにも、何か参考になれたのだったら嬉しいですね。先日息子とブラックフォーマルスーツ一式を買いに行ったのですが、担当してくれたスタッフさんがたまたまお子さんが生まれたばかりで、ちょうど『子どものために出来ることはなんだろう』と考えていた矢先だったそうで、1日100円貯金を早速真似したいとおっしゃっていました」

ーー息子さんを育ててきた時間を振り返り、「暗黒の反抗期は本当に辛かった」とも振り返られています。どんな様子だったのでしょうか。

「話しかけてもろくな返事をしなくなり、何を聞いても『知らない』としか返ってこなくなりました。『宿題したの?』『知らない』『知らないって何?』『知らない』と…。夫とケンカになって自転車で家出したこともありました。32km先のコンビニで保護されて、夜中に警察署まで迎えに行ったこともありましたよ……」

ーー保護されてよかった! 大変な時期でしたね。

「『君は尾崎豊とか知らない世代だよね?』と思うほどに荒れていて、実際に校舎の窓ガラスを壊してまわったりはしませんでしたが、『職員室のブレーカーを落としたい』と言ったことはありました。先生たちめちゃくちゃ困るから絶対やめて、と話して止めました。今になってみたら笑い話ですが、当時は毎日学校からの着信に怯えていました。

 クソババアと言われた日は『とうとう来た!』と思いましたね。イライラを全て悪口雑言でぶつけて来るんです。今思えば、プレ更年期VS反抗期! ムキにならずにほっとけばよかった。家族みんなが、荒れているお兄ちゃんを心配して悲しんでいた時期でもありましたね。犬がやって来るまで、家の中が暗くて重かったです」

「もっと肩の力を抜いて、子どもの力を信じても良かったのかもしれない」

 「1日100円貯金」通帳の注意点として、きくちさんは「通帳は印字されていない部分には何も書いてはいけません。メモを書くなら印字されたその間に!」とメッセージ。「贈与税がかかるのでは?」という指摘もありましたが、金額の合計は110万円以下であり「贈与税がかかる金額ではない」と明かしています。

ーー今回投稿が話題になったことで、息子さん本人が「100円貯金」通帳の存在がXを通してバレてしまったとのこと。通帳を渡した時、どのような反応を示していましたか。

『すげー感動する!ありがとう』『俺も将来やろうっと』『ベストお母さん賞』というLINEが来ました。実際の通帳を見て、中の文章を読んだあとは、なんだかしんみりした様子で『やべえ、感動する』と言い、『こんなに書いてくれてたら、もったいなくて使えないよ』『続きはオレが自分で貯めていって、なるべく早いうちに100万円にしたい』と言っていました」

ーー20歳まで息子さんを育て上げ、子育てを振り返ってどのような思いですか?

「先日有給を取った長男と一緒にブラックスーツを見に行って、帰りにラーメン食べてきましたが、しみじみ反抗期には出口があるんだな、という思いでした」

ーー普段、着物の楽しみ方をエッセイやイラストで伝える活動をされているきくちさんがその日身に着けたのは、黄緑色のロボット柄の半幅帯だったとのこと。

「黄緑色のロボット柄の半幅帯は、お腹にいる赤ちゃんが男の子だと判明した記念に買ったものです。この帯の方が長男よりちょっとだけ付き合いが長いんだよな、こんな日が来るなんて、とその日は密かに感激していました。振り返ると、もっと肩の力を抜いて、子どもの力を信じても良かったのかもしれないな、と思いながらも、必死すぎて余裕はなかったですね。それと、声変わりをする前の声を、もっと動画に残しておくべきだったなと思っています」

ーーさらに息子さんの下には2人のお子さんがいらっしゃるとのこと。母として、お子さんたちが今後どのように過ごしていってほしいと感じますか?

「いつだったかわたしの母に『いつまで子どもの心配していなきゃいけないんだろう』とぼやいたことがあったんです。母の答えは『自分が死ぬまで』でした。母という生き物の生態なのかなと思います。生きててよかったなと感じる瞬間が何度も訪れてほしいと思いながら、心配しすぎると疲れるので、生あたたかく見守ることにします」

X:@imappage
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