程よいイメチェンの塩梅とは? 自分のセンスに頼らずOK、「これだけ押さえればいい」ニュアンスヘアアレンジの方法
2024-02-28 eltha
女性ファッションのカジュアル化が進む今「コンサバのヘアスタイルとのバランスが取りづらくなってきた」
「もうここ数年、女性のファッションがカジュアル化して、ヒールを履く方も減ってきています。きれいめヘアがあまり似合わなくなってきたかなという印象を受けます。スニーカーがトレンドであったり、メンズライクなファッションを好んだりする方が増え、カチッとしたコンサバなヘアスタイルはファッションとのバランスが取りにくい。だからこそ、お客様も無造作、ニュアンスのあるヘアスタイルを求めるようになってきたという気がしますね」(Rumiさん、以下同)
「波ウェーブ(波巻き)」とは、髪を外ハネ・内巻きと交互にカールを付けたランダムで無造作感のある巻き方のこと。ストレートアイロンを使うことで、カールアイロンでは出せないニュアンスを出すことができます。
「海外の雑誌のようなスタイリングです。ラフなファッションにバサッとした抜け感のあるヘアスタイルがすごく素敵だと思いました。あの雰囲気はきっちり巻くと出なくて、根元からの空気感ありきのヘアスタイルだと思って。波巻きをするとバサバサッとした柔らかいニュアンスが出て素敵だなと思い至りました」
面倒くさいと手を抜きがち…ニュアンスヘアのポイントは、いかに”ツヤ”を出すか
(1)顔周りの髪に”ツヤ感”を出す
「顔周りの毛先がパサついていると、老けた印象に見えてしまいます。前髪の毛先だけではなく、根元付近からツヤを出すようにアイロンを通してもらうだけでも、質感が変わってオシャレに見えますね」
「前髪にアイロンを通さずに、薄い前髪がパラパラと落ちていて、後れ毛も巻かずにバサッと落ちているだけだったら、すごく疲れて見えると思うんです。まずアイロンを通してツヤを出し、少し巻いておくだけでも一気にオシャレ感が出ますし、つまんで束感をつけるだけで洗練された雰囲気になるんですよね。バームは程よい硬さがあったほうが使いやすいと思います。そういう部分を少しだけでもやってあげると、センスがないと気にされている方でも、一気にスタイルがオシャレに見えると思います」
「ストレートアイロンをかけるのは、髪のクセを直すだけではなく、熱を通すことで髪の質感を変える意味があります。そのひと手間が大事です。アイロンの温度は、私は180℃でやっています。140℃・150℃など低めの温度で設定するとなかなか型がつかず、結局何回もやることになって髪が傷むからです。ブリーチや縮毛矯正をしている方で髪の負担が気になる方もいらっしゃると思うので、ハイダメージ毛の方は160℃とかちょっと弱めの温度でしてあげるか、ダメージを軽減するミストやオイルで事前にケアしてあげると良いです」
ニュアンスヘアアレンジが叶うヘアカット、上手く伝えるコツは?
「アレンジをするとき、ダウンスタイルのときに、『後れ毛がほしいです』と伝えていただくことです。自分のなりたいイメージ画像を探して見せて、どのくらいの量の後れ毛がほしいのか伝えてもらえると私たちもご提案がしやすいです。特に後れ毛は、フェイスラインを小顔に見せる重要な要素でもあります。もみあげ部分だけなのか、うなじ部分もほしいのか。『こんな感じで後れ毛がほしい』と好きなアレンジの画像をいただけるとすごくわかりやすいです」
最後にRumiさんは、「ストレートアイロンは、使いこなせるよう練習あるのみです」とメッセージ。
「髪を一本一本逃さずに引っ張りながらカールをつけられるのが、ストレートアイロンの良さでもあります。ツヤを出しながらカールがつけられ、小回りも効きます。前髪、後れ毛、トップのボリュームなど、細かな部分もカールをつけやすいので、ニュアンスがつけやすく使いやすいと思います」
PROFILE 土田瑠美
福岡だけにとどまらず、モデル・タレント・インフルエンサーなど、美容業界やファッション業界の著名人からも絶大な支持を得ているヘアメイクアップアーティスト。Instagramへのアレンジ投稿をきっかけに火がついたヘアアレンジブームのパイオニア。サロンワークやブライダルメイク、各種撮影のヘアメイクを行いながら、ヘアアレンジ本の出版やヘアアクセサリーのプロデュースまで幅広く活躍中。Instagram:@ru0711