晩婚化が進み、高齢出産が増えている日本。さまざまなリスクも語られ、高齢出産に対して悩みを抱える人が多いのも事実。そんな中、自らの高齢出産の経験を発信しているのが、チャンネル登録者数24.4万人を誇る、夫26歳、妻39歳の『ポンコツらいす☆年の差カップル』こうせい&まりこ夫妻。妊娠発覚から出産、その後の子育てまで、リアルな日常を綴った動画の数々には「お二人が尊い」「勇気づけられた」「大感動」などのコメントが寄せられている。
【年の差カップル】連れ子を抱えてハイリスクな高齢出産に踏み切った理由、そのとき20代夫の心情は?
2024-06-18 eltha
「子どもをつくる前提で結婚したわけでもない」、避けられぬ年齢の影響も…
シングルマザーだったまりこさんは、2人の子どもを連れての再婚。こうせいさんとの間の子どもについては、13歳上という年の差や自分の年齢に不安を抱えつつも、「こうせいとの子どもを産みたいという気持ちはすごくあった」と言う。一方のこうせいさんは、結婚を決意した時点では、「2人とも子どもを持つことに対してはこだわりはなかった。子どもができたら嬉しいのはもちろん、2人の間に子どもをつくる前提で結婚したわけでもなかった」と振り返る。
「まりこと2人の子どもといる状態がすごく幸せで、楽しめていたんです。だから、それを手放してまで、自分の子どもを作ることを目的に、別の人を探すなんて考えられませんでした」(こうせい)
そんな2人の間に新たな命が宿ったのは、昨年のこと。まりこさん38歳の時だった。
「8年ぶりの妊娠かつ高齢出産ということで、無事出産するまでは本当に不安が続きました。いくら体を鍛えたりして若々しくいる努力をしていても、体の中はどうしても加齢を避けられないし、それを身に沁みて感じていたんです」(まりこ)
検診のときも、産後も、若いころの出産とはまったく違ったという。
「『胎盤の位置が正常より低くて帝王切開になるかも』とか、『子宮頸管が短くて切迫早産になる可能性がある』とか、検診に行くたびに何かしら問題が起きて。私は20代後半と30歳で2人出産していますが、そのときにはまったく引っかからなかったところに毎回引っかかる状態。検診に行くのが楽しみな反面、怖かったです。出産に耐えうる体力があるのかも不安でしたし、実際、前の出産に比べると、産後はなかなか体調が戻りませんでした」(まりこ)
苦しむ妻に葛藤する夫、それでも誕生した弟に連れ子2人は歓喜
「リスクを消してあげることも、替わってあげることもできない分、まりこにはできるだけ元気を出してほしいと思って。家事を多めにやったり、まりこの負担を減らすよう努めました。まりこは食べることが好きで、おいしいものを食べているときは元気なるので、不安になっているときは外食に誘ったりもしました。あとは面白いこと言って、なるべく笑わせたり(笑)。全部はうまくいっていなかったと思いますけど、できるだけ寄り添ってきたつもりではあります」(こうせい)
ちなみに、上の2人の子どもは弟の誕生に大喜びし、可愛くてしかたがない様子。連れ子と実子と…となると、親も子どもも複雑な思いを抱えがちだし、外野はそうした興味も抱くだろうが、そんな不安は一切ない。それも、これまでのこうせいさんの努力のたまものであるようだ。
「2人の子には、未熟な僕を頼って受け入れてくれて、まりことの波乱万丈な人生に付き合ってくれていることに本当に感謝しています。彼らを尊敬し、愛しているからこそ、連れ子と実子とで区別なんてできない。家族の一員、一人の人間として対等に接しようと努めてきましたし、遺伝子だけでは計れない家族の形、愛の在り方を一緒に証明していきたいと思いました。僕は不器用なので上手くいかないことばっかりではありますが、子どもたちとはそんな思いでちゃんと向き合ってきたつもりです。それが2人に伝わっているのであればうれしいですね」(こうせい)
家族の形が様変わりしている現在、年を経てから妊活する人、最初から子どもを望まない人など、さまざまだ。最後にまりこさんに、伝えたいことを聞いてみた。
「お付き合いする相手ができて、その延長線上に結婚があり、妊娠、出産があると考える方は多いと思います。でも、ヨガのインストラクターとして妊活にも携わっている中で、妊娠・出産は当たり前なことじゃないなと感じて。とくに今回、私自身の年齢や体の状態にすごく不安があった分、よりそれを実感しました。結婚したら妊娠するのは当たり前とは考えず、焦ったり周りと比較したり、一般常識にとらわれることなく、自分の心にオープンに人生に向き合ってほしいと思います。そして、その時その時で最善の選択をしていけば、自分の幸せは形になって目の前にくると思います」(まりこ)
(文:河上いつ子)
「2人の子には、未熟な僕を頼って受け入れてくれて、まりことの波乱万丈な人生に付き合ってくれていることに本当に感謝しています。彼らを尊敬し、愛しているからこそ、連れ子と実子とで区別なんてできない。家族の一員、一人の人間として対等に接しようと努めてきましたし、遺伝子だけでは計れない家族の形、愛の在り方を一緒に証明していきたいと思いました。僕は不器用なので上手くいかないことばっかりではありますが、子どもたちとはそんな思いでちゃんと向き合ってきたつもりです。それが2人に伝わっているのであればうれしいですね」(こうせい)
家族の形が様変わりしている現在、年を経てから妊活する人、最初から子どもを望まない人など、さまざまだ。最後にまりこさんに、伝えたいことを聞いてみた。
「お付き合いする相手ができて、その延長線上に結婚があり、妊娠、出産があると考える方は多いと思います。でも、ヨガのインストラクターとして妊活にも携わっている中で、妊娠・出産は当たり前なことじゃないなと感じて。とくに今回、私自身の年齢や体の状態にすごく不安があった分、よりそれを実感しました。結婚したら妊娠するのは当たり前とは考えず、焦ったり周りと比較したり、一般常識にとらわれることなく、自分の心にオープンに人生に向き合ってほしいと思います。そして、その時その時で最善の選択をしていけば、自分の幸せは形になって目の前にくると思います」(まりこ)
(文:河上いつ子)