■これまでのあらすじ
小学生の頃、姉が中学受験をすることを知ったくら。母から「くらも受験する?」と聞かれるが、「やらない」と即答。なぜそう答えたかというと、自分の家にはお金がないのだと思っていたから。というのも母の日に、母を喜ばせたくて自分のお年玉でブローチをあげたところ、母からお金を遣ったことを「もったいない」と非難されたのだ。しかも喜んでもらえず、ブローチを一度も身につけてもらえなかったことがずっと悲しい記憶として、くらの中に残っているのだった。
■あこがれの鍵!
■あこがれだけど懸念が…
■誰もいない解放感!

母から家の鍵を受け取ると、「自分の鍵!」と一瞬テンションが上がった私。
しかし、万が一遊んでいるときに鍵を落としたり、失くしたら…という想像が頭に浮かび、怖くなりました。そこで「ポストに入れっぱなしでいい?」と母に質問しますが、答えはもちろん「ダメ」で…。
子どもの時から小心者だったのです。
しかしそんな不安や心配もあったはずなのに、いざ誰もいない我が家に帰った時にまず感じたのは解放感で…。
「自由だ…!」と思ったことを今でも覚えています。
(くら)