「ケンカした日でも笑って」ユニーク弁当作る親の想い お弁当でコミュニケーションを
2022-09-29 15:30 eltha
■「嫌がらずに顔弁を作らせてくれるのは息子の優しさ」
息子さんの中学入学から、ユニークな『顔弁』を作り続けているMiyukiさん(@mike203mama)。キャラ弁が上手に作れず「オリジナルの顔だったら下手がバレない」と思い立ち、以来8年間、その日の気分でさまざまな顔を作ってきた。息子さんは大学2年生となった現在も『顔弁』を持参している。
「ケンカした日でもお昼のお弁当を見てニコッと笑ってほしい、と思って作ってきました。作りはじめは思春期の男の子のお弁当と言う事もあって、様子をうかがいながら作っていましたが、意外と大丈夫で。さすがに高校生はどうかな、大学生になったら無理かな、と思っていましたが、特に何も言われず今に至っています(笑)。嫌がらずに顔弁を作らせてくれるのは息子の優しさかな、と感謝しています。息子の顔弁は後何年作れるかなぁ。彼女できたらその時は卒業かも(笑)。その日がくるまでできる限り顔弁を作って愛情を注いでいきたいと思います」
『顔弁』は自分なりの愛情表現というMiyukiさん。現在、息子さんに週4、ご主人に週2で作る日々だ。
「旦那は最初、自分の分まで『顔弁』にしなくていいと言ってましたが今ではすんなり受け入れています。結構喜んでる方だと思います。会社の方もあの奥さんなら顔弁作るだろうと認めてもらってるようです(笑)。息子の『顔弁』は卒業する日がくると思うけど、旦那の分は永遠に作るかもしれないですね」
■「新しい環境に身を置く子ども、その背中を押すお弁当を」
およそ14年前にお弁当作りを始めたTakeshi(@takeshi.obento)さん。日帰りの家族旅行で三兄妹(長男、長女、次女)を喜ばせようと始めたのがきっかけだ。当初は人気のキャラクターをかたどった“ちゃんと可愛いキャラ弁”だったという。
「どうも恥ずかしいというか、照れもあって、だんだん今のような海苔文字で作る一言キャラ弁になっていきました。その時々の子どもたちの好きなもの、学校行事や時事ネタ、父の思いをメッセージにしていますが、だいぶ前からすっかりスルーされていますね(笑)。それでも、誕生日や入学式、試験や運動会などは特に、新しい環境に身を置く子どもたちの背中を押せるお弁当を…と思って作ってきました。一言キャラ弁は家族とのコミュニケーションのひとつです。思い通りに出来た時はとてもうれしいので、自己満足ではありますが、息抜きにもなっています」
海苔アートは、プリントアウトした文字や写真を海苔の上に置き、デザインナイフで紙ごと海苔を切り抜いている。図柄が複雑なものは時に3人分で2〜3時間かかることもあったそう。現在、長男は社会人。お弁当は大学生の長女と高3の次女に作っている。
「3人とも小さい頃と違って、自立しつつあります。言いたい事もありますが、父親としては後ろからそっと見守る感じでいきたいと思っています。一言キャラ弁は、今年の次女の高校卒業でひと区切りかなと思っています。まあ趣味が海苔切りみたいなものなので、気が向いた時、お弁当を頼まれた時は作るとは思いますが。あと長男に孫ができたら作るかも(笑)」