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りんごの“ベタベタ”食べても大丈夫? 野菜ソムリエプロが解説「おいしいりんごは“おしり”に注目」

2024-02-16 16:10 eltha

 種類も豊富なりんごは、技術革新により、いまでは1年中売られていますが、本来収穫できるのは秋〜冬で、この時期に旬を迎えます。栄養価が高く、加工もしやすいので、デザートとしてだけでなく、離乳食から病院食まで、幅広く利用されています。りんごの皮は、ベタベタしていることもあり食べて大丈夫か気になっている人もいるでしょう。ベタベタの正体や美味しいりんごの見分け方について、野菜ソムリエプロで管理栄養士の小島香住さんに聞きました。

りんごの“ベタベタ”は食べても大丈夫

りんごの“ベタベタ”は食べても大丈夫

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◆花落ちが開いて空洞になっているものは、熟して甘みがある

――美味しいりんごの見分け方について教えてください。

【小島香住さん】 りんごは、実の形や色づきだけでは、おいしさを判別しにくいフルーツです。見落としがちな、おしりの部分においしさのサインが出ていることがあるので、チェックしましょう。おしりの色がくぼみまで赤〜黄に色づいているもの、花落ちが開いて空洞になっているものは、しっかり熟して甘みが乗っています。

――りんごは1年中売られていますが、本来収穫できるのは秋〜冬の間だけです。りんごは長期保存が可能とのことですが、小島さんのInstagramでは「長期貯蔵=りんごを眠らせる」ことについて言及されていました。これはどういったことなのでしょうか?

【小島香住さん】 りんごは、収穫後も呼吸をしています。その呼吸によって(酸素を使い)エネルギーを消費します。酸素などの空気中の成分、温度や湿度などを調整し、りんごの呼吸を抑えることで、長期間の貯蔵を可能にしています。

――りんごの皮がベタベタしていることがあります。「ベタベタの正体」と「食べても大丈夫なのか」教えてください。

【小島香住さん】 りんごの皮のベタベタは「油上がり」という現象です。りんごが乾燥から身を守るために、成熟すると、オレイン酸やリノール酸などの油分を出しています。品種によって差がありますが、食べても問題のないものです。特にリノール酸は体内で合成できないため、食べ物からの摂取が必要な“必須脂肪酸”の1つです。

◆皮はポリフェノールや食物繊維が豊富、輪切りにすると食べやすくなる

――さまざまな品種があるりんごですが、多いものを教えてください。

【小島香住さん】  国内のりんご生産量の約50%が「ふじ」です。次いで、「つがる」「王林」「ジョナゴールド」の順で、4品種だけで75%以上を占めます。また、品種名に「サン」がつくものは、無袋栽培の意味で袋掛けをせず、日光に当てて栽培されています。

――美味しくりんごを食べるための切り方や注意点について教えてください。

【小島香住さん】 りんごの皮には、ポリフェノールや食物繊維が豊富に含まれています。むかずに食べるのが理想ですが、皮が噛みにくかったり、喉にひっかかったりするため、食べ難さを感じることがあります。輪切りにすることで、皮も食べやすくなり、無駄なく美味しく食べることができます。小さい子どもやお年寄りなど、皮ごと食べるのが苦手な方にもおすすめです。


小島香住(こじま かすみ)さん
野菜ソムリエプロ/管理栄養士

食品メーカーで営業・商品企画開発・メニュー開発などに従事したのち独立。管理栄養士の知識と育児経験を活かし、企業のレシピ開発やコンテンツ制作、野菜・果物の解説や時短&簡単レシピなどのコラム執筆、セミナー講師としても活動する。



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