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シミ、シワ、そばかすを改善する適切な紫外線対策とは?「やりすぎケアは禁物」 医師が解説

2021-05-30 eltha

過剰なスキンケアが、シワやたるみにつながることも

過剰なスキンケアが、シワやたるみにつながることも

 シミ、シワ、そばかすの原因となる紫外線。日差しが強くなり、紫外線から肌を守るスキンケアを考える人も多いのではないか。美白美容液をはじめ様々なコスメが登場しているが、恵比寿形成外科・美容クリニック院長・西嶌順子先生は「複数のスキンケア化粧品を塗りたくるフルコースのケアが肌トラブルを招く原因にもなりうる」という。どのような対策が有用なのか、話を聞いた。

紫外線対策に必要な日焼け止め、日常生活に適切なSPF・PAは?

 20代は、夜勤や当直でまったく身体のことを気遣えなかったという西嶌先生。もっとも肌の調子が良くなったのは、1人目を出産して産休育休を取得していた時期だったという。

「育児に忙しく、人前に出る機会も減りました。その結果、化粧もせず、洗顔やスキンケアも最低限しか行いませんでしたが、結果的にその時の肌が最も調子がよかった。私が何を伝えたいかというと、“特別な外部ケアを行う”という足し算のケアではなく、無駄なケアをやめて自分にあった“シンプルなケア”を実現するのが大切だということです」

 紫外線ケアとして、日焼け止めは必須。しかし過剰に塗り過ぎれば、肌にとって大きな負担になる。日焼け止めに表記されるSPFは、紫外線B波をカットしてくれる。PAは紫外線A波をカットしてくれる。その数値が高ければ高いほど効果は高いが、肌への負担は増す。

「日常の外出でおすすめなのは、『せっけんで落とすことができて、紫外線吸収剤を使用していない、SPF20〜30』の日焼け止めです。

 せっけんで落ちるということは、クレンジングが必要ない。クレンジングは界面活性剤を使用しているので、みずみずしさを保ってくれている肌のバリアを壊す大敵です。紫外線吸収剤は、紫外線を吸収する化学物質。紫外線を吸収する際に皮膚の上で化学反応が起きるので、肌に対して刺激となることがあります。紫外線を防ぐために、数値の高いものを使いたい気持ちは分かりますが、毎日使用すれば肌への負担になります。日常的に使うなら、SPF20〜30、PA++くらいで良いです」

 焼けやすいおでこ、頬の高い位置、鼻などはしっかり日焼け止めを塗る。吹き出物ができやすいフェイスラインとアゴには、あえて日焼け止めを塗らず、パウダーだけで済ませる。西嶌先生はそのような工夫もしているという。

「パウダーの色粉は、“紫外線散乱剤”という紫外線を肌の上で反射する働きをもつものと似た効果があります。特にコロナ禍では、マスク生活が続きます。口元・フェイスラインに肌トラブルを抱える人も多いと思うので、日焼け止めは塗らずにフェイスパウダーやパウダーファンデーションを薄くはたいておく方法はおすすめです」

美顔ローラー、シートパック…実は要注意なスキンケア

 「皆さんが日ごろ実践しているスキンケアが、結果的にシミを招いてしまう場合がある」とも話してくれた西嶌先生。美容専門の医療従事者がしていないスキンケアのトップが、美顔ローラーだという。解消できるのは顔のむくみぐらいで、やればやるほど“たるみ”を加速させることに繋がり、長時間の摩擦は色素沈着(シミ)やシワの原因になる。

【要注意なスキンケア】
・美顔ローラー
長時間の摩擦が色素沈着やたるみをもたらす。
・シートパック
界面活性剤、防腐剤、長時間の使用によって、角質層や美肌菌がダメージを受けて敏感肌に。
・化粧水
本来化粧水は、角質層を超えて浸透しない。浸透させようとすれば、角質層を壊し、保湿成分を入れているということ。もたらされるのは、一時的な潤い。角質バリアの破壊や過乾燥により、逆に乾燥が悪化することも。
・クレンジング
肌の角質層、皮脂膜を壊す界面活性剤が含まれている。

「日頃のケアでどんなことを注意すればいい?という質問は、患者さんとお話をする際、一番よく聞かれることです。良かれと思って実践していても、多くの人がやっているケアでも、間違えていたり要注意であったりするものはたくさんあります。どんな化粧品も、自分の細胞が作り出す自然な潤いには勝てません。肌にやってはいけないことを知って、日常のケアを見直してみてみましょう」

PROFILE/西嶌順子(にしじま・じゅんこ)

形成外科専門医、助産師、保健師、看護師。「医療法人道心会 恵比寿形成外科・美容クリニック」院長。聖路加国際大学看護学部看護学科卒。 新生児特定集中治療室(NICU)、産婦人科などで新生児医療に従事したのち、北里大学医学部医学科に学士編入学。 形成外科医として、がん研有明病院、筑波大学附属病院、新東京病院に勤務したのち現職。 多くの女性が抱える特有の悩みについて、専門医の立場、そして自身の経験に基づく等身大の視点で情報を発信している。プライベートでは2児の母。
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