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「ウルウルおめめが可愛い!」雪の結晶でおめかししたエゾモモンガに反響、北海道に移住した写真家がマイナス20度で撮った世界

2022-01-19 eltha

平井葉月さん撮影のエゾモモンガ(@hazuki.h.photography)

平井葉月さん撮影のエゾモモンガ(@hazuki.h.photography)

 真っ白な雪が積もる極寒の北海道で、懸命に生きる野生動物はたくましく、そして可愛らしいもの。なかでもフォトグラファーの平井葉月さんが撮影した「雪のヘッドドレスでおめかし」したエゾモモンガには、「ウルウルのおめめが可愛い!」とInstagramで大きな反響があった。愛知県から北海道に移住し、薬剤師として働くかたわら、野生動物の撮影に勤しんでいるという平井さん。エゾモモンガ撮影の苦労から、移住後の影響までを聞いた。

平井葉月さんが撮影したキュートなエゾモモンガ

時速60キロで飛ぶというエゾモモンガ

時速60キロで飛ぶというエゾモモンガ

小さな体の5%が瞳? 多くの人を魅了したコロコロした可愛い姿と愛らしい姿

――Instagramに投稿された「雪のヘッドドレスでおめかし」したエゾモモンガは、とても可愛らしく、たくさんの「いいね」が集まっていました。反響について、どう感じていますか?

 「驚きと同時に、エゾモモンガの人気を再確認するきっかけになりました。全身が写っていない写真でしたが、エゾモモンガの魅力がたくさんの方に伝わったようでとても嬉しいです」

――こちらは、どのような状況、場所で撮影されたのでしょうか?

 「昨年の1月下旬ごろ、北海道のとある林の中で撮影した一枚です。その日は大粒の雪が降っていて、しんしんと積もっていく状況でした。エゾモモンガは動き回っていることが多い動物ですが、枝に座ってご飯を食べる短時間にも頭に雪が積もっていくのを見て、『雪の結晶とモモンガを写したい!』と考えました。試行錯誤の結果、大きな瞳と雪を同時に写すことができてとても嬉しく思います」

――まるでおとぎ話のような、すごく可愛らしい写真です。エゾモモンガは本州ではなじみのない動物ですが、どんなところが魅力だと思いますか?

 「なんといっても、その大きな瞳だと思います。体長約16センチに対して約8ミリ、割合で言えば5%とかなりの大きさです。溢れてしまいそうな大きな瞳とコロコロとした可愛い姿、お行儀良くご飯を手で持って食べる愛らしい仕草が、私を含めたくさんの人たちを魅了しているように感じます」

こう見えて飛ぶときは時速60キロ、マイナス20度の中シャッターチャンスを待つ

――でも、撮影の際にはご苦労も多そうですが。

 「エゾモモンガは基本的に木の上で生活する動物ですが、最大の特徴が『飛んで移動する』という点です。木から木へ、時には50メートルという長い距離を、飛膜を広げて滑空して移動します。その移動速度は時速60キロになることも!」

――あんなに可愛らしいのに、そんなに速いんですね!

 「そうですね。木々を飛び回るモモンガを撮影しようと、コースを読み、観察し、その一瞬をじっと待つ。待つのはつらいですが、その分撮影できた時の喜びはひとしおで、何度もチャレンジしてしまいます」

――自然の中で動物を撮影する際、気を付けていることはありますか?

 「野生動物を撮影するときは、急な動きはしないよう注意しています。私たちに敵意がなくても、相手は過酷な自然で生きる動物。急にカメラを構えたり走ったりすると、動物たちは攻撃されるのかとびっくりして逃げていってしまいます。もしこちらの存在に気づかれたら、目線を外さずゆっくりとカメラを構えて静かにシャッターを切る。時には、動物が存在を許してくれるまでカメラは構えず、風景の一部になることに集中して動かない。忍耐が必要になりますが、焦らないことが一番大切だと思っています」

――北海道の自然の中、しかもこの時期の撮影で動かないで待つのは、とても大変そうです。

 「北海道のイメージといえば『寒い!』でしたが、想像以上の寒さでした。特に1月2月のマイナス20度を下回る日に外で撮影していると、手足の感覚は5分でなくなるし、息をすれば鼻の中が凍っていく感覚があります。しかし、その寒さのお陰で美しいダイヤモンドダストやヴィーナスベルトを見ることができます。寒い土地ならではの自然現象と、北海道の広大な大地や美しい丘陵とのコラボレーションは本当に魅力的だと思います」

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