【意識調査】フリマアプリの“中古コスメ”売買はアリナシ? 約半数が利便性を実感も…「衛生面に配慮をした出品を」メルカリに聞く“二次流通”の現状
2022-10-14 eltha
20〜30代にじわじわと浸透、50〜60代は消極的…世代間に差
この金額は、フリマアプリやオークションサイトなどでの「コスメ購入経験」や「購入金額」などのアンケートから算出したもの。メルカリだけでも2014年〜2020年の間にコスメの年間購入数は12.4倍に拡大しており、「フリマアプリでコスメを買う」という消費行動は確実に普及している。
eltha by ORICON NEWSでは、フリマアプリの利用経験のある20〜60代の女性1358名を対象に、フリマアプリでのコスメの売買状況を調査。全体の16.9%が、【中古コスメ購入または販売の経験あり】と回答している(表1)。
プラットフォームが禁止事項を明記、“違法性”への注意喚起も
中でもコロナ禍を経て「衛生面」を気にする人は増えており、「メルカリが2021年に実施した調査(※2)でも、コロナ禍では中古品への抵抗感が増加傾向にあったことがわかっています。最近は、『アルコール除菌をしています』などの注意書きを添えて出品する方が増えています」(メルカリ広報/竹井千翔さん、以下同)とのことだ。
なおコスメの販売は薬機法により免許制となっているが、「フリマ等は個人が購入したものを個人として処分する場」として、法的には問題がないとされている。ただし「手作りコスメ」「個人輸入した海外コスメ」の販売は、個人でも違法とされている。またメルカリでは上記に加えて、「小分け・詰め替え品」「製造番号や成分表示がないもの」も出品を禁止している。
「メルカリでは、AI自動検知システムで問題が懸念される出品物にポップアップで注意喚起をしたり、違反品については排除できたりする仕組みになっています。また24時間365日、カスタマーサービスが目視でチェックしており、禁止出品物の抑制に努めています」
なおeltha by ORICON NEWSの調査では、「禁止事項の認知」について【購入のみ経験あり】(74名)の70.3%が「よく知らない」「まったく知らない」と周知徹底されていない実態も浮かび上がってきた。また【購入・販売いずれも経験あり】(42名)の約半数は「知っている」と回答しており、出品経験がある側の意識はやや高いようだ。
不明確な“責任の所在”、個人間トラブルへの懸念とフォロー
「トラブルがあった場合、事務局が出品者・購入者の間に入り、話し合いの上で解決していただく規定になっています。また消費者センターなどとも密に情報交換をしており、トラブル事例の多い商品については出品禁止にするなど、社会状況に応じて常にガイドラインをアップデートしています」
中古コスメ市場の歴史は浅い。現状は自己責任の範疇に委ねられる側面が大きいが、トラブル事例が増えれば将来的に法整備などがされる可能性もある。しかし一方で、一部のユーザーがメリットを感じているのも事実。今後も便利に利用できる状況が続くためには、出品者の高いモラル、そして購入者の賢い判断が欠かせない。そのためのサービス提供側の様々な対策も、今後ますます必要となってくるだろう。
※1「化粧品/コスメの二次流通市場」に関する共同調査(外部リンク)
※2「2020年度フリマアプリ利用者と非利用者の消費行動」に関する意識調査(外部リンク)
【調査概要】
調査時期:2022年6月21日(火)〜6月27日(月)
調査対象:フリマアプリの利用経験者1358名(回答者全体 1921名)/(自社アンケートパネル【オリコン・モニターリサーチ(外部サイト)】会員20代〜60代の女性)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査
調査機関:オリコン・モニターリサーチ(https://omr.oricon.co.jp/)
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