りんたろー。僕が美容に取り組むのは芸人として1日も長く活躍し続けたいからなんです。EXITとして休みなく走ってきて、売れない時期が長かったからそれもすごく喜びでした。だけど心はしっかり疲れていて、それが体にも現れていた。また周りにもブレイクの足がかりをつかみながらも、心と体が疲弊して走れなくなっている芸人も出始めていました。この世界で走り続けるためには、笑いのスキルを磨くのと同じくらい「自分を大切にすること=セルフケア」が重要。EXITとしてある程度、一発屋芸人とは言われないくらいのフェーズに来て、そのことに気付いたんです。
──短命で終わった前コンビと同じ轍は踏みたくない、ということでしょうか。
りんたろー。兼近くんは僕とは真逆に「芸人の世界で一発でも当てれば上等! いつ辞めてもいい」くらいに言ってたんです。だけど僕はそういうわけにはいかないので、彼のスタンスとのバランスを取る必要もありました。そこで美容なんですけど、社会はすでに容姿で笑う時代じゃなくなっていて、メディアもどんどんそっちにアップデートしている。ということは、これからは容姿イジリや自虐ではなく、心も体も健やかなコンビで容姿平均点の高い芸人という需要があるんじゃないかと。兼近くんはもともと容姿がいいので、その点は僕が頑張らなければと考えたんです。
──みるみる美しくなっていくりんたろー。さんを、兼近さんはどうおっしゃっていますか?
りんたろー。直接は聞いてないんですけど、最近、彼のマインドがすごく変わってきているのを感じるんです。「いつ辞めてもいい」みたいに軽々しく発言するのは違うんじゃないか、というふうに。それはEXITとして求められるポジションが変わってきたのも1つあると思うけど、僕の容姿の変化が関係していたら少しうれしいですね。ようやく出会えた大切なパートナーである彼の人生をひっくるめて、これからもずっと一緒に走り続けたいですから。
──では最後に、本書をどんな方に読んでもらいたいですか?
りんたろー。帯を書いてくれた山里亮太さんは僕の売れない頃から知ってくれてる大好きな先輩なんですが、山里さんもわりと自虐をネタにしてきたし、たぶん「男が美容なんて」というタイプだったと思うんですね。でも、今はおそらく自虐ではないフェーズに来ているのではないかなと思っていて。そんな山里さんに真っ先に読んでもらえたことがすごくうれしかったんです。
──この本をきっかけに山里さんも美しくなるかもしれない?
りんたろー。山里さんもすでに何かしらやってると思うんですよ。みなさんが日常的にやってることが「実は美容だった」ということはたくさんあって、その気付きも本書には散りばめています。とにかく美容というワードにハードルを感じている初心者の方、縁遠くなってしまっている方にこそ読んでいただけたらうれしいですね。
(取材・文/児玉澄子)