“毛穴の黒ずみ”には2種類あるって知ってた? 性質別ケアを専門医に聞く
2023-07-26 eltha
毛穴の黒ずみには、表皮性と真皮性の2つがある。表皮性は肌の表面に見られ、皮脂の分泌過多や不適切なスキンケア、紫外線などが原因となり、肌表面の角質層や毛穴に皮脂や汚れが詰まり、酸化することで、毛穴が黒ずんで見える。鼻や頬などのTゾーン周辺に多く見られ、一見すると毛穴が広がって見えることもあるが、実際には毛穴そのものが広がっているわけではない。
真皮性は、深層部の真皮と呼ばれる部分に生じる肌の黒ずみのことを指す。皮膚の深い部分にあるため、自己処理だけで改善させるのは難しいとされている。表皮性の黒ずみに対しては、自宅でのスキンケアや生活習慣の見直しである程度改善することが可能だが、真皮性の黒ずみに対しては、一般的なスキンケアでは効果を得られにくい。美白成分を含む製品を使用したり、美容皮膚科での専門的な治療が一般的に推奨されている。
日常的なスキンケアや食事バランス、質の良い睡眠など生活習慣の見直しはもちろん、特に美容皮膚科でのレーザー治療や美白注射などは真皮層まで届き、メラニン色素を分解してくれるため、非常に効果的だ。ここでは、毛穴の黒ずみ治療についていくつか紹介する。
・レーザー治療
特定の波長の光を用いて肌の深層部まで届け、毛穴の黒ずみを引き起こすメラニン色素を分解する治療法。多くの場合、ピコ秒レーザーなどが用いられている。メラニン色素だけを狙って破壊するため、その他の肌組織を傷つけることなく治療が行える。
・化学ピーリング
肌表面の古い角質や汚れを取り除き、新しい皮膚細胞の生成を促進する治療法。黒ずみの原因となる皮脂や角質、汚れを深部から取り除くことが可能。
・イオン導入
電流を利用して美容成分を肌の深部まで浸透させる方法。美白成分などが真皮層まで届けられ、メラニン色素の生成を抑制。
・ダーマペン:
微細な針を用いて肌の表皮と真皮に微小な穴を開け、その傷を癒す過程でコラーゲン生成を促進。肌の新陳代謝が活性化し、毛穴の黒ずみを改善する。
自分の肌に適した治療法やスキンケアを見つけて、この夏は美しい肌を手に入れよう。
監修者 井田雄一郎(いだ ゆういちろう)
2000年、金沢大学医学部医学科を卒業。2001年、東京女子医大第二病院形成外科に入局。その後、大手美容外で院長を務める。2023年、共立美容外科に入職し、浜松院の院長に就任。