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【管理栄養士監修】さつまいもを切ったら出てくる“白い液体”は捨てちゃダメ、食べても太らない?有効な摂取法

2023-09-06 eltha

 さつまいもは秋の味覚として人気の食材ですが、切ったときに出てくる白い液体はどうしていますか? この液体は食物繊維が豊富な「ヤラピン」というさつまいも特有の成分で、消化や腸の動きをサポートする働きがあるとされる栄養素です。実はさつまいもには、美肌や美ボディ作りに効果的な栄養素がたっぷり含まれていて、ダイエットフードとしても優秀なのです。本記事では、さつまいもの効果的な摂取法を管理栄養士の林安津美さんが解説します。

一番おいしい“旬”、実は「冬」? 美肌、むくみ予防、整腸作用…皮の黒斑点まで栄養価!

 秋から冬にかけて旬を迎えるさつまいも。収穫されるのは8月から11月頃ですが、その後2〜3ヵ月ほど貯蔵することで水分が抜けて甘みが増します。そのため、最もおいしく食べられる時期は10月から1月頃と言われています。

 代表的な品種としては、ほくほくとした食感と上品な甘みが特徴の紅あずま、糖度が高くて濃厚な甘みの安納芋、アントシアニンというポリフェノールが豊富な紫芋、練乳のような甘さとしっとりした食感が特徴のパールスイートなどがあります。品種によって色や形、食感や甘みが異なり、主食やおかず、お菓子など、様々な調理法で楽しむことができます。

 さつまいもには、ビタミンCカリウム食物繊維などの栄養素が豊富に含まれています。これらの栄養素には、以下のような効能があります。

ビタミンC抗酸化作用やコラーゲン生成に必要で、美肌や免疫力向上に効果的です。
カリウムナトリウム排出を促進し、高血圧やむくみの予防に効果的です。
食物繊維腸内環境を整え、便秘や腸がんの予防に効果的です。

 さらに、さつまいもには「ヤラピン」という特有の成分があります。これはさつまいもが傷ついた時に分泌する特有の成分で、カルシウムマグネシウムリンなどのミネラルを含むスライム状のものを言います。一般的に食物のスライム状の成分は、胃や腸の粘膜を保護する効果があるとされています。

 ヤラピンは皮に多く含まれているので、皮ごと食べるとより効果的です。また、空気に触れると黒く変色する性質があります。そのため、さつまいもの皮に黒い蜜状のものや黒い斑点がついていることがありますが、これはカビや腐敗ではなく、ヤラピンが変色したものです。さつまいもは皮まで栄養が豊富なので、捨てずに食べましょう

味付け次第で相乗効果アップ! ご飯やパンの置き換えで、ダイエットにも最適

 さつまいもを有効に摂取するためには、以下のような調理法や摂取法がおすすめです。

皮ごと食べる
皮にはヤラピンや食物繊維が多く含まれているので、皮ごと食べるとより効果的です。皮を洗ってから焼くか蒸すとおいしく食べられます。

低温でじっくり加熱する
高温で加熱するとビタミンCなどの栄養素が壊れやすくなります。低温でじっくり加熱することで栄養素を逃さず、甘みも引き出せます。オーブンや電子レンジで焼くか蒸すと便利です。

レモン汁やシナモンを加える
レモン汁やシナモンはビタミンCやポリフェノールなどの抗酸化物質が豊富で、美肌効果や血糖値上昇抑制効果があります。さつまいもに加えることで風味も良くなります。

朝食やおやつにする
さつまいもは低カロリーで満腹感が高い食品なので、ダイエットに適しています。朝食やおやつにすることでエネルギー源として利用されやすくなります。空腹時に食べると血糖値が上昇しやすいので注意しましょう。

 生のさつまいもは消化不良を起こす可能性があります。また、生の皮にはトリプシン阻害物質という消化酵素を阻害する成分が含まれています。必ず加熱してから食べましょう1日の摂取量は、約150g程度が推奨されています。これは小さめの1本半くらいで、大きめの1本だけで300g以上になることもあるので注意しましょう。

 さつまいもはご飯やパンよりも低カロリー・低糖質なので、主食やおやつと置き換えることでカロリー摂取量を抑えることができます。ただし、油やバターなどの高脂質食品での味付けは避けましょう。また、エネルギー源として利用されやすくするためには、朝食や昼食に取り入れるのがおすすめです。夜食べる場合は、半分は残して翌日に食べるようにしましょう。

管理栄養士・林安津美さんのコメント
サツマイモはビタミンA、ビタミンC、マグネシウム、食物繊維を豊富に含む食品で、低カロリーかつ低GI値を持つため、健康やダイエットに適しています。糖分は自然なものなので、適量を心掛けましょう。

管理栄養士・林安津美(はやし あつみ)さん

監修者 管理栄養士・林安津美(はやし あつみ)さん

大学卒業後、JAあいち厚生連に入職。37年間、病院の管理栄養士として勤務、その間豊田厚生病院・安城更生病院の技師長として17年間在籍。病態栄養専門管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・腎臓病療養指導士・がん病態栄養専門管理栄養士・和漢薬膳師等の資格を生かし、現在はたいや内科クリニックで患者に寄り添った医療を届けている。
たいや内科クリニック:https://taiya-naika.com

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