肌のたるみやシワ、くすみ…“糖化”に姿勢が影響? 老けて見えないための姿勢習慣をプロが解説
2023-09-21 eltha
アンチエイジングの大敵、老化物質を生成する“糖化”とは?
糖化によって生成されたAGEsが蓄積すると、肌の透明度が低下し、黄色くくすんだ肌になります。また、真皮にあるコラーゲンやエラスチンというタンパク質が硬化し、ハリや弾力が失われ、シワやたるみが出やすくなることも。さらに、抗酸化酵素の機能も低下し、シミやくすみの原因にもなります。
姿勢が糖化に影響する? 正しい姿勢を保つ5つのポイント
姿勢が悪いと血流が悪くなる、ということは想像できます。そうすると、血流にのって運ばれるべき栄養や酸素が届きにくくなり、肌の代謝や新陳代謝が低下します。また、内臓の働きも低下し、糖質の代謝が悪くなってしまうのです。これらのことが、肌の糖化を促進する一つの要因となります 。
20年以上にわたって整体師として活動してきた塚本幸規氏(オルソグループ/株式会社キュアレ)によると、悪い姿勢とは「アゴが上がり、背中が丸まってお腹は引っ込んだ状態」とのこと。
「極端に悪い姿勢で試していただくと実感されると思いますが、姿勢が悪いと“呼吸”も制限されてしまいます。血流が悪くなるだけでなく、呼吸による酸素の取り込みも低下してしまうことが考えられます」
このように、食事などに注意するほかに、毎日の姿勢を改善することも大切だと言えます。以下に、今すぐに始められる正しい姿勢の保ち方、注意すべき点をピックアップしました。
頭が前に傾くと首や背中に負担がかかり、血流が悪くなります。
●肩はリラックス
肩が上がったり前に巻いたりすると、胸郭が圧迫されて呼吸が浅くなります。
●胸は開く
胸を開くと呼吸が深くなり、酸素や栄養が全身に行き渡ります。
●腹筋は引き締める
腹筋を引き締めると体幹が安定し、内臓の位置や働きが正常になります。
●足はしっかりと地面につける
足を地面につけると姿勢のバランスが良くなり、血液の循環が促進されます。
塚本氏によると、「適度に休憩を入れて同じ姿勢が続かないように意識することもおすすめ」とのこと。「日中の姿勢(寝ている時間以外)は、重力に逆らって体を支えてくれています。体を支える筋肉は同じ姿勢でキープすることが実は不得意です(「気をつけ」の姿勢で長時間立っているのはしんどいと思います)。仕事環境にもよりますが、長時間、同じ姿勢で過ごすことを避けて、座っている姿勢のあとは少し歩く時間を作ったり、立ってできる仕事に変えるなど、姿勢を変える工夫も取り入れてみましょう」
肌の糖化にも繋がる…NGな姿勢とは?
●スマホやパソコンを長時間見る
スマホやパソコンを見るときに頭が前に傾くと、首や肩に負担がかかり、血流が悪くなります。また、目の疲労により筋肉が凝り固まり、肌の老化も進みます。
●足を組む
足を組むと骨盤が歪み、内臓の位置や働きが悪くなります。また、足の血流も悪くなり、むくみや冷えの原因になります。
●猫背や反り腰
猫背や反り腰になると背骨が曲がり、神経や血管が圧迫されます。また、内臓も圧迫されて代謝が低下します。
「前述のとおり、悪い姿勢自体が“呼吸制限”をしてしまっています。呼吸で取り込んでいる酸素は代謝を上げるために必要なものなので、なるべくいい姿勢を保持して呼吸の質も下げないようにしたいです。また、日常生活時は家事やお仕事に集中している時間なので、いい姿勢を維持することを極端に意識するのではなく、作業の合間に“休息時間”を意識的に取るということを心がけていただくこともおすすめです。この休息時間に軽い運動で体をほぐしたり、気分転換で姿勢をただし、瞑想や深呼吸をしていただくと効果的です。悪い姿勢で長年過ごしていると、それが固定化され、“良い姿勢”が筋肉の負担になってしまい、逆効果の場合もあります。姿勢改善も自己流で行わず、専門家にも相談して取り組んでいただくことをおすすめします」
肌の糖化は、食事や睡眠、ストレスなども関係しますが、このように姿勢を改善することも予防になります。これらを意識し、肌も姿勢も若々しく保ちましょう。
監修者 塚本幸規(つかもと ゆきのり) オルソグループ 株式会社キュアレ取締役/整体師
1980年、岐阜生まれ。美しく健やかに体を整えるためのアイテムを取り揃えたCURE:REのマーケティング、PRを担当。20年以上にわたる整体師としての経験から様々な不調を抱えるクライアントをサポートし、ウィルビーイング向上に努めている。
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