「女性活躍を推進することを目的に、出産や育児前後に限らず、広い世代の働く女性従業員により生き生きと活躍していただくための新たな施策として、PMSや月経随伴症状による生産性低下に着目して導入しました」(パーク24担当者、以下同)
経済産業省の発表によると、月経にまつわる症状があっても出勤する割合は86.4%。うちパフォーマンスが低下すると感じている人は90%にものぼるという。それらのデータを踏まえ、同社では導入に向けた検討を重ねてきた。検討段階でのヒアリングや打ち合わせ内では、「気になっていたけれど使う勇気やタイミングがなかった」「使っているけれど、ちゃんとしたセミナーを受けたことがない」という声や、「診察を伴うピル処方は費用が高い」「痛み止めで十分では」という反応から、ピルについての正しい知識やメリットデメリットを知る機会を提供するため、全従業員に向けての活用セミナーを実施したという。
「男性社員からは『全従業員向けに月経と生産性の関係に触れることについて、抵抗のある女性もいるのではないか』という心配の声もあがりました。しかし、男女や年齢に関係なく、誰しも心身の不調を感じる瞬間はあり、多様な人財の活躍を推進していくダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(DEI)の観点から考えると、今後は年齢・ジェンダーを超えて従業員全体で仕事と様々な心身の健康の両立について理解を深めることが大切と考え、本制度をスタートさせました」