「生理がある年齢からは服用可能とは言われていますが、たとえば12歳以下の場合は、女性ホルモンを抑えてしまうことによって成長が止まってしまうリスクも考えられます。ですから、ご両親の身長を聞き、ある程度の身長まで伸びているかどうか見極めるなど、その子の成長の度合いを判断したうえで、処方するか否かを決めています」
女性が、1ヵ月に平均5日間は悩まされる月経にまつわる不快症状。最後に、服用について悩んでいる人たちに、先生はこんなアドバイスをくれました。
「私も生理痛が強くて、妊娠を考えるまではずっと飲んでいました。1ヵ月に数日痛くて日常生活に支障が出る日があるのはすごくつらい。それに加えて、集中力がなくなったり、イライラしたり、仕事の効率は確実に落ちます。月に1度のつらい症状に慣れてしまって、いつもこうだから仕方ないと諦めている方もいらっしゃいますが、あるとないでは、日々の生活の質のQOLがだいぶ変わります。ピルはそうした不調を軽減するだけでなく、月経を移動できるタイプもあるので、大事な仕事や出張はもちろん、旅行などプライベートの予定を組む際にも役立ちます。月経に伴う症状で困難に感じることがあれば、服用を検討していいと思います」
(文:河上いつ子)