気がつけば朝晩はコートが手放せない季節に突入。夏が終わって秋が来たら「気になるボディラインを隠せるようになってラッキー♪」という反面、女性にとっては新たな悩みが生まれるシーズンでもあります。そう、それは肌の乾燥。夏にたっぷり紫外線を浴びたままケアを怠ってきた秋の肌は、劣化が加速する過酷な環境におかれて悲鳴を上げていることに気づいていますか?
もちろん、「たっぷり化粧水でパッティングしている」、「スキンケアの最後に保湿クリームを塗るようにしている」など、乾燥対策に抜かりのない女性も多数。そんななか、乾燥対策の一環として、“洗いすぎないようにしている”という声も。「洗顔料を使うと肌が乾燥しそう」、「冬は皮脂があまり出ていないと思うから」という思い込みから、朝、水だけで洗顔する女性が増える傾向が見られます。でもそれって実は間違っているんです!
秋冬の朝洗顔についてoriconMEがアンケート調査を実施したところ、「洗顔料を使って洗顔する」人は48.5%。なんと過半数を割り込んでいます。残りの人はどのように洗顔しているかというと、44.2%が「水、お湯だけで洗顔する」という結果に。さらに秋冬は「洗顔すらしない」という人が7.3%も存在します。「汗をかかない=汚れない」という思い込みから、洗わなくても平気と感じてしまうのでしょうか……。
同じ調査で、夏場は洗顔料を使ってしっかり洗顔しているのに、秋冬になると洗顔料を使わなくなる人が増加するということも判明。この傾向は、とくに年齢層が上がることに増しています。
夏は洗顔料を使っているのに、秋冬は洗顔料を使わなくなる人たちにその理由を聞いたところ、朝、洗顔料を使用しなくなる理由でもっとも多かった意見が、「冬は肌が乾燥するから」というもの。洗顔料を使って洗顔する=乾燥肌が加速すると思い込んでいる人が多いようです。さらに、「冬は皮脂が出ていない」と思っている人も58.8%存在。「皮脂が出ていないから、水やお湯で洗い流すだけで充分」と、洗顔料を使わないで、朝洗顔を行っている様子…。
しかし、その一方で冬に洗顔料を使わなくなる人の31.4%が、冬でも肌のテカリやべたつきを気にしているという調査結果が出ています。冬は肌が乾燥し、皮脂が出ていないと思い込んでいるのに、実際にはテカリやべたつきを感じている……大きな矛盾が浮き彫りになりました。
「冬の肌は乾燥しているはず。でもテカリやべたつきも気になる。じゃあ、どうやって洗顔するのが正解なの?」。アンケートでは半数近い女性が冬の正しい洗顔方法がわからないと回答しました。乾燥を気にするあまり、自分にあった洗顔方法がわからなくなってしまっている模様。そこで悩める女性たちに代わり、冬でもキメの整った潤いのある“すっぴん美人”を目指すためにはどのように洗うのが正解なのか、専門家に聞いてきました!
Rサイエンスクリニック広尾・院長(医学博士)
Rサイエンスクリニック広尾・院長で医学博士の日比野佐和子先生によると「乾燥しているので気がつきにくくなるのですが冬も皮脂はでています」とのこと。では、“冬は汚れない、べたつかない”という多くの女性の実感は……? 「単なる思い込みが多いと思います。湿度が低くなって乾燥しているということで、実際は夏場より皮脂は出やすくなっているんですよ。保湿と皮脂の出が少ないというのはぜんぜん違いますからね」。そのため、「冬でも朝の洗顔を怠ると、さらに肌の状態は悪化。冬こそしっかり洗顔することが赤ちゃんのようなすっぴん美人への近道なのです」。
日比野先生曰く、乾燥を気にして洗顔料を使わないのはNG。乾燥や肌のバリア機能を低下させない正しい洗顔方法とは? 「まずはお湯の温度に注意。体温より少し低めのぬるま湯を使いましょう。あとは泡立ちのいい洗顔料を使って、ゴシゴシこすらずにやさしくマッサージして洗うというのも大切なポイント。洗い流すときは、洗顔料が残らないようにしっかりとすすぎましょう。すすぎ足りないと汚れはけっこう残ってしまいます。泡がなくなったと思っても、しっかりすすぐことが重要です」。
泡立ちがよく、しっかり洗浄力があって、しかも肌への負担が少ない…。そんな洗顔料を選びたいもの。なおかつ、弱酸性の肌も守り、ニキビ肌や乾燥肌、ベタつきが気になる肌など肌タイプ別にわかれたものを選ぶことも大切なんだとか。自分の肌質に合った洗顔料できちんと洗顔することで、冬もすっぴん美人を目指したいですね!