令和になって初、子どもの名前ランキング首位は【蓮】と【凛】
2019-11-29 10:00 eltha
■新時代への想いが込められた男女ベスト3 男の子は「新」が初のトップ10入り
男の子の名前は、【蓮(レン)】が2年連続6回目の首位を獲得。植物の「蓮(はす)」は、泥の中で根を張り大地に力強く根ざすイメージを持つとともに、仏教の象徴的な花として寺院など日本らしさを連想させる花。元号が新しく「令和」に変わり新時代に突入する中、改めて「力強さ」と「日本人らしさ」の意味を併せ持つ点が、支持を集めた理由の1つと言えるかもしれない。
続いて、同率の2位は【陽翔(ハルト)】と【新(アラタ)】。昨年の5位からランクアップした【陽翔】は、「陽」が「日の当たる明るい所」、「翔」が「空高く大きく羽ばたく」という意味を持つ。また、前回15位から大きく順位を上げ初のトップ10入りを果たした【新】も、新時代の始まりを連想させる希望に満ち溢れたイメージを持つ。「令和」への想いを感じさせる名前がベスト3を飾った。
女の子のトップ3は、1位【凛】、2位【陽葵(ヒマリ)】、同率3位が【結愛(ユア)】、【杏(アンなど)】。1位の【凛】は、響きのかわいらしさと共に、「凛とした」、「凛々しい」など力強さを連想させる漢字。2位の【陽葵】の漢字は、男の子と同様ポジティブなイメージを持つ「陽」と、太陽の方を向いて育つ「向日葵(ヒマワリ)」に用いられる「葵」を使用。「人生に迷うことなく、明るく前向きに育って欲しい」という、親の願いが感じられる。
■男女共に漢字一文字が人気上昇 女の子は「和を連想させる」名前がランクアップ
昨年に引き続き、男の子の名前には“漢字一文字”が人気。1989年の調査開始以来、過去最多タイとなる6つがトップ10にランクインし、50位以内には17の名前が登場。2位の【新】を始め、4位【湊(ミナトなど)】、【蒼(アオイなど)】、【律(リツ)】、7位に【樹(イツキなど)】。さらに、【陸(リク)】(13位)、【悠(ユウ)】(18位)が続き、【晴(ハルなど)】(22位)、【匠(タクミ)】(48位)など、昨年のランク外から大きく順位を上げた名前も。
女の子で特徴的だったのは、「和を連想させる」イメージの名前が多数ランクインしたこと。日本が誇る織物の一種である【紬(ツムギ)】が5位、日本の四季を感じさせる【心春(コハル)】が、昨年の24位から8位へランクアップ。他にも【詩(ウタ)】が20位、【琴葉(コトハ)】が23位(昨年25位)など、日本らしい響きを持つ名前の人気が上昇した。
【昭】や【翔平】、【成美】など、元号の漢字をそのまま名付けに使う傾向にあった「昭和」や「平成」と比べ、「令和」は直接漢字を使用した名前はトップ10にはランクインせず。文字の持つ意味がより強調される漢字一文字や、和を連想させる名前が選ばれたようだ。日本らしさや、新しい時代を力強く切り拓くイメージの名前が上位にランクインし、漢字の持つ意味に、新時代に育つ子供への親の想いを重ねる傾向が感じられる結果となった。
生命保険加入者を対象に1989年から行なっている同調査は今回で31回目を迎える。時代を映し出した名付け方が見て取れることから、毎年注目を集めている。今年は男児8455人、女児8407人を対象に集計を行なっている。