“ベランダ25帖”賃貸物件の変な間取りをコースターに…本物の不動産屋からも「クスッとなる」

　不動産屋で見かける「物件のチラシ」をイメージしたコースターを作って投稿したツイートが話題となっている。しかも、“間取り図”の部分を取り外して使用することもできるという作品だ。「ほしいです！販売お待ちしております！」「非常にエモい」「不動産屋さんのコースターに採用されたらめっちゃ楽しそう」などと多数のコメントが集まっている。どのようなきっかけや意図でこの作品が生まれたのか、作者のZOKUZOKUさん（@zokuzoku2016（外部リンク））に話を聞いた。

――「不動産屋さんのチラシをイメージしたコースター」の投稿が1万いいねを集めて話題に。集まった反響に対してはどのように感じていますか？

ZOKUZOKUとても嬉しいです。引用リツイートでも「楽しい」「面白い」といったコメントをたくさんいただいて、苦労して作った甲斐があったなと思いました。

――“ベランダ25帖とお風呂”など、普段はなかなか見られない間取りにしたのには何か意図があるのでしょうか？

ZOKUZOKUありがちな間取りにするか、変わった間取りにするかで迷いましたが、最終的に変わった間取りで作ることに決めました。一見するとオシャレなコースターかと思いきや、よくよく見ると突っ込みどころが満載の間取りの方が、より楽しんでもらえるかなと思ったからです。自分自身がサプライズ好きのボケ体質なので、「意表を突きたい」という気持ちが常にあるからだと思います（笑）

――この作品を制作した、そもそものきっかけを教えてください。

ZOKUZOKUもともと“間取り図”というモチーフが好きで、それで何かを作れないかとずっと考えていました。間取り図の形がコースターにいいなと思ったのですが、不動産屋さんのチラシを見たときに、さらにチラシ風にしてくり抜けるようにすればもっと面白いのではと思いつきました。

――ほかにも、国語辞典の「鞄」の解説ページがプリントされたトートバッグや洋服のタグのピアス、食パンの袋止めのイヤーカフなど、遊び心に溢れたアイデアをいくつも形にされていますが、作品を作る際にどういったことを大切にしていますか？

ZOKUZOKUただアイデアを形にしてみただけのものもありますが、販売を前提にしたものは、実用品として生活の中に取り入れて機能できるように気を遣っています。例えば、アクセサリーだと、重くならないようにバランスを考えたり、痛くないように鋭角な部分はやすりをかけたり、すぐに壊れたり経年劣化がないように、何が最善か常に考えながら作成しています。

――今までで一番思い入れがある作品は？

ZOKUZOKU「このアクセサリーは、センシティブな内容が含まれている可能性があるため表示できません。」と表記したネックレスです。投稿がTwitterでバズったときに、フォロワーさんが2000人ぐらい一気に増えたのですが、初めての経験だったので興奮しました。そのときはラフォーレでポップアップショップを開催していたので、Twitterを見て買いに来てくださった方がいたりして、とても嬉しかったので印象深いです。

――ZOKUZOKUさんがクリエイティブな作品を作る上で、最も影響を受けたものは何ですか？

ZOKUZOKUどちらかというと、私の周りにはアートに関心のある人は少なかったと思いますし、自分自身が受け入れられているという感覚がなかったので、それが寧ろ創作の原動力になっているのかなと思います。私はZOKUZOKUとしての活動のほかにも、絵や写真などの創作や歌うことが好きなのですが、そういった表現はネガティブな感情から生まれるものが多いです。

――今後はクリエイターとして、どのような作品を制作していきたいですか？

ZOKUZOKUめちゃくちゃにお金をかけて、馬鹿なものを作ったりしてみたいです。また、自分で作るのもいいですが、技術者さんにアイデアを提供して何かを共作するのも、機会があれば楽しそうだなと思います。