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「性を謳歌する女性がいてもいいじゃないか」“怒り”を原動力に テレ東ドラマに新たな風を吹き込んだプロデューサー

2022-06-29 eltha

「世の中の人が実は興味を持っていることをより面白くして描くことこそ“エンタメ”だと思う」

(C)いつまちゃん/集英社・「来世ではちゃんとします」製作委員会

内田理央に電気マッサージを持たせるという攻め具合(C)いつまちゃん/集英社・「来世ではちゃんとします」製作委員会

とはいえ、“エロ”を地上波で描くのは難しい。第一の壁は会社=テレビ局が納得する“エロ”でないとダメなこと。第二に俳優や芸能事務所、第三に視聴者が不快にならないこと。その為に多くの工夫をした。例えば映画やサブカルチャーでは女性の性を取り扱う作品が多いため、単館映画館で上映されるような一級の画作り。俳優のイメージがネガティブにならないような作風・演出。彼女の想いとは裏腹に、“エロ”はどこか隠匿された面があり、人にある種の“やましさ”、時には“嫌悪”を与えてしまう。
(C)「だから私はメイクする」製作委員会

(C)「だから私はメイクする」製作委員会

(C)「38歳バツイチ独身女がマッチングアプリをやってみた結果日記」製作委員会

(C)「38歳バツイチ独身女がマッチングアプリをやってみた結果日記」製作委員会

 
「マニュアル化もできないし、すごく感覚的なものなので、会社を怒らせないようにするのと、事務所を怒らせないようにするのと、世間に受け入れてもらえるようにするこの三つのバランスを常に考えながら作っています。自分が作ったコンテンツの中ではそんなに肌を露出したような、いわゆる昔ながらの男性が喜ぶようなエロシーンを描いたりはしていないのですが、“エロ”をテーマにしているだけで、そういった誤解を受けることもしばしばある。毎回すり減るけれど、私はとにかく今まで抑圧されてきたものを全力で解放させたいというその想いで乗り越えてますね」

 そんな“エロ”を解放すべく、彼女は『ファーストサマーウイカのオールナイトニッポン0(ZERO)』(ニッポン放送)出演をきっかけに、自身の“エロ”キャラをトップギアにした。その後も多くのラジオ番組や、先述の『〜お焚き上げ』でのトークなど、その姿はあたかも性の解放運動家のようにも映る。「ただ、そんなことやっていると恋人なんてなかなか出来ないですよね(笑)。公の場でバンバン“エロ”話をする彼女は敬遠されるじゃないですか。これに理解ある方でないと……」

 他の悩みは“老い”だ。「現在37歳。いつまでセックスができるのか…みたいな悩みもありますが(笑)、感性がどんどん古くならないかが心配ですね。基本的に今までずっと自分が見たいものを作ってきたんですよ。ここ3年で結構出し切った感も。なるべく流行りの物は見ていますけど、もう心の部分で追いついていかない(笑)。でもあんまりそことは勝負せずに今、私が作りたいものやっぱり作り続ければいいのかなって思いもあります」

 今、彼女が関心事は悩みの一つである“老い”と“地方と都市”だという。「今後も自分が興味あること、悩んでいることをちょっとだけ大げさにプラスαして描くドラマを作っていきたい。性をはじめ、世の中の人が実は興味を持っているだろうことをより面白くして描く。それこそが、“エンタメを作る”ことだと私は思っています」
(文/衣輪晋一)
「今後も自分が興味あること、悩んでいることをちょっとだけ大げさにプラスαして描くドラマを作っていきたい」と語る祖父江P

「今後も自分が興味あること、悩んでいることをちょっとだけ大げさにプラスαして描くドラマを作っていきたい」と語る祖父江P

Paraviオリジナルバラエティ 『喋ってお焚き上げ』

(C)テレビ東京  動画配信サービス「Paravi」で独占配信!

(C)テレビ東京 動画配信サービス「Paravi」で独占配信!

6月17日(金)18時より配信中!
恋愛、エロ、美容、日常のあるある…様々な「他人に話せない悩み」「人には聞きづらいこと」をみんなで喋ってお焚き上げし供養するトークバラエティ。MCを務めるファーストサマーウイカとクセが強くて頼れる女性ゲスト陣による、ちょっぴりエッチな、でも共感できる赤裸々トークは必見。

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