“母性の呪縛”…夫やママ友、ネットからの言葉に傷つくママのモヤモヤエピソード
2022-09-30 eltha
タレントやネット上の“ママイメージ”が足かせに?
実際の声を見てみると、
「子どものために多様な料理を作ってあげたいと思わなくって、いつも似たような食事ばかりさせている。メニューを考えるのがつらくて、毎日憂鬱。さらに鬱になるので、インスタグラムやTwitterなどで、子どもの食事に手をかけている系のアカウントなどを見ないようにしている」(東京都・30代)
「子どものお弁当に冷凍食品も取り入れている。ママ友がすべて手作りで、見た目も良いお弁当をインスタにあげているのを見るとなんとなく引け目を感じる」(千葉県・50代)
「友人のインスタ等をみると誕生日の豪華な飾り付けや、充実した遊びなどがよくあり、私はそこまでできていないと思う」(山口県・30代)
働きながら子育てをするママも増え、「お弁当は手抜きしてもいい!」、「完璧な子育てをする必要はない」とありのままを発信する人も増えてはいるが、やはりSNSの投稿に多いのは輝いている側面。芸能人や身近なママ友がアップする内容と自分を比べて、落ち込んでしまうケースも多いようだ。憧れの対象や理想の母親像として励みになることもある一方、「自分もこう育てたい」という思いが強まってしまったり、できていない自分に劣等感を感じてしまのだ。
2人目の育児で感じた「母性」の弱さ…一方で家族が増え楽になったことも
「2人目が産まれて、1人目のことがおろそかになっているかも…と思っていたときに、1人目の子の健康診断で体重測定があった。育ち盛りのはずなのに、体重が減っていた。最近、ママご飯作ってくれないから…、と言われて、一人目の子の好きなものや手のこんだものは作れなくなっているなと思った」(大阪府・30代)
その一方で、1人目の時は手一杯だったが、2人目はある程度やり方がわかったことで、逆に母性を感じることができたという意見や、家族がサポートしてくれるようになってよかったという声も。
「上2人はしんどくて子どもに無理おしつけたりしていて、“母性とは?”状態だったけど、3人目の育児は上の子も参加してお手伝いしてくれるから助かっている。今は、ただただ母性駄々漏れでしんどい」(埼玉県・30代)
2人目を妊娠中に夫が家事の手伝いをしたり、上の子を見てくれるようになって育児への理解が深まったという声も多く、心にゆとりができたことで、母性を実感できたケースもあるようだ。
「イクメン」という言葉の浸透に違和感と、態度から生じる母性の低下も?
「"父親は少しでも子育てや家事を手伝っただけでイクメンともてはやされているけど、母親は全部それが当たり前。少しでも至らないことがあると、“子育てしているの?”と言われてしまうのが不満」(東京都・30代)
「現在私は育休中だが、旦那側の親戚の集まりがあった時に、旦那が我が子と親戚の子を連れて公園に遊びに行った。その時親戚の女性が、旦那に対して、“仕事もしてるのに休日子どもを公園に連れて行ってえらいね”と声をかけていて、休日に子どもを見るのも母親の仕事だと言われているようでモヤモヤした」(京都府・30代)
「夫から急にママと呼ばれたときに違和感を覚えた。病院などでもママと呼ばれて名字すら呼ばれないことがある。海外では産後も名前で呼ばれるのに、なぜ日本では一個人として尊重してもらえないのだろうと思う」(神奈川県・40代)
「母性も父性も同じ。共に子どもを可愛がり、共に育てていくもの。 母性じゃなくて、親心とかにした方がいい」(大阪府・40代)
「母親ばっかり子育てをする時代ではないし…母性というより親としての自覚がふさわしいです。子どもが愛しいけど、自分のことも同じように大事にしたい、そのためはパートナーや社会がしっかりしないといけないと思います」(神奈川・30代)
誰もが最初は初めてで、つい誰かと比べて自己嫌悪に陥りがちな育児。しかしそのやり方は人それぞれで、正解はない。“母性”という言葉の呪縛にとらわれず、自分なりの方法で愛情を育んでいくことが一番大事なのではないだろうか。
「eltha by ORICON NEWS」
調査時期:2022年6月28日(火)〜7月4日(月)
調査対象:「子どもがいる」と回答した871名(自社アンケートパネル【オリコン・モニターリサーチ】会員20代〜60代の女性)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査
調査機関:オリコン・モニターリサーチ