「ふわふわ?」→「カッチカチです」事務職員の作る “木彫り”が話題、コロナ禍の家時間で才能開花
2023-01-05 eltha
先生が既製品と間違えた手作り飛行機 小学生時代から得意だった木工
【キボリノコンノ】 もともと、木という硬い材料を使って、柔らかさを表現できたら面白いなと思い制作したので、反響は嬉しいですね。作品は焼きたての食パンを今まさにちぎっている瞬間を切り取りました。
――“木”をふわふわに見せている秘密はどこに?
【キボリノコンノ】 細かな気泡が入った生地をひつとひとつ丁寧に彫刻することで、ふわふわと柔らかい質感を表現しています。
【キボリノコンノ】 コロナ禍でなかなか外に出られなくなり、家の中でできる趣味を探している中でふと家にあった木のかけらが目に入って。それを使って、コーヒー豆を彫ってみたのがきっかけです。
――わずか1年強で!凄すぎます。技術習得はどのように?
【キボリノコンノ】 特別何かをしたわけではなく、木で表現するのが難しそうな作品に挑戦していく中で自然と身につきました。
――独学による自己研鑽、職人の域ですね。幼少期から美術や工作がお得意だったんでしょうか。
【キボリノコンノ】 そうですね、幼稚園に通っていた頃から動物や虫を観察してそっくりに描いたり、紙や木を使って工作をするのが得意でした。小学6年生の夏休みに、ホームセンターで買ってきた木材を加工して作った飛行機は、先生から工作キットで作ったものと勘違いされたこともありました。
【キボリノコンノ】 ありがとうございます(笑)。特別美術や彫刻の勉強はしてきませんでしたが、子供の頃に絵を描いたり、工作をしたり、生き物を観察した経験が、モチーフを観察して表現するという今の作品づくりにとても生きていると感じています。
――手先の器用さだけでなく、観察力も大事なんですね。それにしても、近年はおもちゃや雑貨、家具を見ても「木製」のものが少なくなっていますが、“木彫りアーティスト”として、木製製品の今後についてどのようなことが大切だと思われますか。
【キボリノコンノ】 私は木の温もりや木の肌触りが大好きなので、木製製品が減ってしまっていることは、とても寂しく感じています。しかしながら木製のものより便利なものや扱いやすいものも多く開発されており、私自身木製以外の製品を選ぶことが増えているのも事実です。
便利なものに溢れたこの社会の中で、以前から木で作られていたからという理由だけでは、木製製品の存続は難しいのではないでしょうか。これまでの固定概念にとらわれず、木の持つ特性や木のおもしろさを最大限に活かすことが木製製品の存続に必要だと考えています。
【キボリノコンノ】 今は自分がおもしろそうだと思うものや見てくれた人が喜んでくれそうなものを、趣味として楽しんで作ることを大切にしています。今後も販売はせずに、SNSや作品展などで見ていただける作品を作りたいと思っています。
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