“顔のむくみ解消”に効果的なリンパマッサージ「痛すぎるマッサージはかえってストレスに」

　お酒を飲みすぎたり、暴食してしまったりした翌日のむくみ具合を見て、大きな後悔に襲われることも。少しでも見え方を改善するため、就寝前や起床後にできるだけのことはしておきたい。最後の悪あがきとして、どんなことができるのか。リンパマッサージやツボ押しで、むくみを解消する方法を見かけるが、実際は？　もっとも効率のよいマッサージの方法をエステティシャンの青木梨奈さんに聞いた。

　顔のむくみは、顔全体がふっくらと腫れ上がって見える状態のこと。朝起きたときや長時間座りっぱなしでいるときなどに、特に気になることが多い。「むくんでいる！」と感じたときに、まず行うとよいのがリンパマッサージだ。

　リンパ液の流れを促進することで、むくみを解消する効果があるリンパマッサージ。リンパ液には老廃物や余分な水分を体外に排出する役割があるが、リンパ管が詰まってしまうとリンパ液の流れが悪くなり、それがむくみの原因になる。リンパマッサージはリンパ管を刺激するので、リンパ液の流れを促進して、むくみの解消へとつながる。

「血液は心臓がポンプの役割をするので滞ることはありませんが、リンパ液は心臓のようなポンプ役がいないため、筋肉を動かすかリンパマッサージをしないと流れが滞って浮腫んでしまいます。特に顔の筋肉の７割は普段使われていないので、リンパマッサージが必要になります。老廃物は、９割が毛細血管、１割がリンパ管から体外に排出されます。なのでリンパ管の流れを良くすることと同時に血流を良くすることも必須なので、夜はしっかり湯船に浸かって全身の血流を良くしてむくみの防止をすることも大切です！」

　朝起きて、スキンケア時に鏡を見て気になるのが、目元とフェイスライン。このむくみが少しでも取れたら…。青木さんは「痛過ぎるマッサージはストレスになって余計にリンパの流れが悪くなるので、痛気持ち良いくらいの圧でケアするのがオススメ」と解説。

【目もと】
（1）目元のツボ「攅竹（さんちく）」をゆったり3秒×10回押す（眉頭の骨の内側を親指でゆったり押す）。そのまま親指を指1本分ずつずらして眉骨に沿って目尻までプッシュ
（2）瞼の上目の下を内側から外側へ３点ずつ中指で軽くクルクルほぐし、ぎゅーっと4秒しっかり目を閉じて、思いっきりパッと大きく開く×５回
（3)こめかみを少し強めに抑え、外回りに５回旋しそのまま上に持ち上げるようにして5秒キープ×3回

【フェイスライン】
（1）美容液を付けて鎖骨周りと首のリンパを流して、老廃物をしっかり体外に流す準備をする（逆手を使って、鎖骨の上下をチョキで挟んで、耳下のリンパ節から鎖骨に向かって少し強めに流す）
（2）咬筋（噛む筋肉）をグーでしっかり捉えてゆっくり横に揺らしてほぐす×10回。親指で顎下の骨の内側をしっかり捉えて横にゆっくり揺らしてほぐす×10回
（3）美容液を付けて「ヤッホー」の時のように手を口のサイドに置きそのまま顔の内側から外側に向かってスライドして老廃物を流す→再度（1）の工程を行う

　リンパマッサージにはオイルや美容液などの滑りを良くするアイテムが必要である。オイルを使えば、肌に負担をかけずにスムーズにマッサージが行える。また、リンパ節を刺激するために、指圧器やローラーなどのアイテムを使うのもおすすめ。

　顔のむくみ解消には、リンパマッサージが効果的。リンパマッサージでリンパ液の流れを促進すれば、むくみの解消につながっていく。朝のケアを楽にする為には寝る前にケアしておくことも大切。オイルを使って優しくマッサージすれば、肌にあまり負担がかからないので、ぜひ試してみてはいかが。