血色が良くなった…“消えない唇”のアートメイク、メリットやデメリットは? 韓国風のグラデーションリップも【医師監修】
2023-10-25 eltha
メイク崩れや色落ちの心配もない デザインも豊富で理想的な口元を演出できる
リップアートメイクとは、唇の皮膚に0.04〜0.2mmほどの浅い部分に医療用の針で細かい傷をつけ、色素を入れる施術のことです。口紅などのクレンジングで落とすメイクとは異なり、長期間色素が定着する点が大きな魅力です。持続期間には個人差がありますが、一般的には1〜3年程度メイクしたような仕上がりが保てます。
最大のメリットは、唇の色や形を自分の好みに合わせて変えることができることです。血色が悪い唇を明るくしたり、口角を上げたり、M字リップにしたりすることが可能で、自分の好みや肌の色に合わせてカラーを選ぶことができます。フルリップ(唇全体)、リップライン(輪郭)、グラデーションリップ(外側から内側に向かって色が薄くなる)、シャドウリップ(内側から外側に向かって色が薄くなる)などのデザインを選べるので、理想的な口元を演出できます。
また、ノーメイクでも唇に発色があるので、顔全体の印象が明るく華やかになります。リップメイクも不要になるので、メイクの時間や手間を短縮できます。また、メイク崩れや色落ちの心配もありません。
リップアートメイクはタトゥーとは異なり、医療行為であるため、医師や看護師が対応します。そのため、感染症やアレルギーなどのリスクも低いです。万が一トラブルが起きても、医師や看護師が対応してくれるので、安全性が高い施術です。ただし、クリニック選びは慎重にと共立美容外科の副総括院長・磯野智崇さんは言う。
「これはアートメイクに限らずですが、誰が施術をしてくれるのかを事前に調べ、症例写真などを見るのも良いでしょう。また、医療行為なので価格だけではなくアフターケアは充実しているかなど、総合的に判断するようにしてください」
1〜3年ごとにメンテナンスを…施術後のダウンタイムへの理解も必要
施術後は、1週間ほど皮むけや腫れや痛みなどのダウンタイムがあります。その間は、食事や飲み物に気を付けたり、冷やしたりする必要があります。また、口唇ヘルペスや感染症などのトラブルも起こりやすい部位なので、衛生管理にも注意しなければなりません。
唇は皮膚が薄く血管が多いため、他の部位よりも痛みや腫れが出やすく、麻酔クリームを塗っても施術中に痛みを感じることがあります。さらに、施術後には唇がパンパンに腫れることもあるので、見た目にも不快感を覚えるかもしれません。
また、タトゥーと違い、ターンオーバーの影響を受ける表皮に染料を入れるため、半永久的ではありません。効果を維持したいときは、色素が定着したあとも1〜3年ごとにメンテナンスを受けましょう。
「メリットはやはり圧倒的にメイクが楽になることでしょう。デメリットとしては、施術後1週間程度は赤みや腫れなどのダウンタイムがあり、乾燥もしやすくなるので注意が必要です。アートメイクはリップに細かい傷をつけていくため、その際のダメージがきっかけや衛生管理を怠ると口唇ヘルペスになってしまう方もいます。万が一、口唇ヘルペスを発症した場合は、早めに専門医療機関に相談しましょう」(磯野智崇さん)
ここでは、リップアートメイクの人気デザインについて、いくつかご紹介します。
(1)フルリップ:唇全体に均一に色を入れるデザインで、血色感をアップしたい人や唇の形を整えたい人向きです。色は、肌の色に合わせて選ぶと自然な仕上がりになります。
(2)リップライン:唇の輪郭から内側にぼかしながら色を入れるデザインで、立体感を与えて唇の輪郭をはっきりさせたい人向きです。色は、唇の自然な色よりも少し濃いめにすると良いでしょう。
(3)グラデーション:唇の中心から外側に向かって色をグラデーションにするデザインで、可愛らしい印象を与えたい人向きです。色は、ピンクやオレンジなど明るめのカラーがおすすめです。韓国風のグラデーションリップも演出できます。
口紅を塗らなくても、常に美しく鮮やかな唇を保てるので、すっぴん映えは間違いありません。しっかりとデメリットや注意点を理解した上で、自分の希望や予算に合ったクリニックや施術者を選ぶことが大切です。カウンセリングや口コミなどを参考にして、後悔のないリップアートメイクを受けられるようにしましょう。
監修者 磯野智崇(いその ともたか)
1995年、聖マリアンナ医科大学を卒業。1995年、聖マリアンナ医科大学形成外科に入局。1999年、東大宮総合病院整形・形成外科に入職。2002年、共立美容外科に入職。2009年、共立美容外科浜松院院長に就任。2020年、共立美容グループ総括副院長に就任。