このお話は作者海原こうめさんに寄せられたエピソードを漫画化しています。
■これまでのあらすじ
夫のヨウスケの希望で子どもを持つことにしたユウは、実は子どもが苦手。しかし、ヨウスケの熱意に「この人となら…」と前向きに考えるようになって妊娠した。だがヨウスケは男の子が欲しかったようで、お腹の子が女の子だとわかると家に戻らなくなり、ユウとも距離を置くように。それでも無事出産したユウだったが、病院に来たヨウスケがまだ性別にこだわる様子に見切りをつけ、実家に帰ることを決意するのだった。産後の生活が整ってきた頃、今後について話し合うためユウは自宅へ。するとヨウスケから、ユウが子どもを苦手だと知りながら欲しいと言ったのは義母の催促があったからだということ、男の子が欲しかったのは幼い頃弟が欲しかったから、自分の子が女の子だという想定はしていなかったことを告げられる。それを聞いたユウは「そんなくだらない理由で私とあの子をないがしろにできたの?」と問うのだった。
■大げさすぎる?■くだらない!■これ以上話しても無駄「私とあの子をないがしろにできたの?」
そう問うたユウに義母が言います。
「ないがしろって大げさすぎない?」
自分ではどうにもできない性別というもののせいで苦しんだ気持ちを、ヨウスケには少しでもわかってほしかったはずです。
しかし、義母の言葉を聞いて、ユウの中で何かが壊れました。
「くだらない…! 男男男って… 親子そろってくだらない!」
そんな声を聞き、起きてしまう赤ちゃん。
ユウはすかさず赤ちゃんに駆け寄り、「ごめんね」と声を掛けます。
そして…。
「全然わかんないけど、わかりました」
ユウはこれ以上この人たちと話しても無駄だと、話し合いを終えることにするのでした。
(海原こうめ)