※このお話は作者ツムママさんに寄せられたエピソードをもとに脚色を加え再構成しています。
■これまでのあらすじ
「完璧な母親になりたい」という思いが強いペキ子は、妊娠すると有名ブロガー夢子の怪しい情報を信じ込んでしまい暴走。夫の優一を困らせる。妊娠後期には少し落ち着くが、夢子の呼吸法で出産が痛くなかったことから自分は正しかったと自信をつけてしまう。その後、ペキ子は娘の教育に熱心に。しかし2歳になっても娘がしゃべらないので、健診で医師に相談すると「普通」と言われてしまう。ペキ子は娘が天才ではなく、普通と言われたことが許せなくて…。
■私のせいだ…

■私が完璧じゃなかったから…

■夫は楽観的すぎる

娘がしゃべらないのは、自分が妊娠中に何か悪いことをしたのではないかと思ってしまうペキ子。すると優一が「ペキ子は何も悪くない」とハッキリ言います。さらに、「もし喋れなくても一生支える覚悟は俺はあるよ」と。
普通だったら、夫にこう言われたら安心したり、少し気持ちが軽くなるものかと思いますが、ペキ子は違います。かつて母親に言われた言葉がよみがえってしまうのです。
「特に女はね、母親になると完璧を求められるの」
「じゃないと逃げ出したくなるからね」
ペキ子は小さい頃、自分が完璧ではなかったから、お母さんが男を作って逃げていったのだと思っていました。そう、だから完璧にこだわっているのです…。
自分が完璧じゃないと、優一も逃げて行く。そんな恐怖心にかられていたのです。
※実話をベースとしたフィクションです。症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
(ツムママ)