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仕事と家庭、両立の壁…時短で働くママが導き出した答え「仕事、家事、育児を言い訳にして自分を甘やかす!」

2022-04-02 eltha

 育休から仕事に復帰し、時短勤務で目まぐるしい日々を描いた漫画がツイッターで反響を集めた。作者のたぽさん(@tapontappon)には3歳と1歳のお子さんがいる。限られた時間で働くなかで「フルタイム勤務と比べて、なんでこんなにできないんだろう」と感じ、子どもを持つ前の働き方と現在の働き方を比較するにいたった。どのような部分に戸惑いがあり、現状どう打開策をとっているのか話を聞いた。

「前方にいる人は誰も振り返らない。日々無力って感じです」

 たぽさんが描いた『子を持つ前の私と、時短復帰した私』の漫画では、子を持つ前と時短勤務の現在が比較されている。子を持つ前は、ファッションやメイクにもこだわり、通勤時間にはビジネス書を読んだり、退勤前には明日やることを整理する時間的余裕があった。

 一方、育休復帰後はカジュアルなファッションで通勤バッグもリュックサックに。「保育園の連絡帳見なきゃ」「オムツ無くなってたから注文しよう」と常に家庭内でのタスクにも追われるようになる。帰宅後に子どもたちを寝かしつけ、自分も倒れるように眠りにつく。朝は準備でドタバタして「あれもしてない…これもしてない…」と考えを巡らせながら会社に到着する様子が描かれている。

ーーこの漫画を描いたきっかけはどのようなものだったのでしょうか?

「私は今勤務時間が75%の時短社員なのですが、実際は半分もフルタイム勤務の時と比べて仕事ができていないなと感じて、なんでこんなにできないんだろうと思いこの比較マンガを描きました」

ーー漫画には様々な反響が集まりました。「男性の同僚に『最近残業ほぼなしで回さないといけないから実質、仕事できる時間はそんな変わらない』と言われた」「家でも通勤中でも仕事の事考えないといけない社会も、良くない」「もうすぐ復帰なので心構えになる」というものも。あらためてどのように感じましたか?

「反響については特に何も感じていません。漫画も世間に何かを伝えたいとか知ってほしいという意図はなく、私はこうだなということを趣味として描きました。そこから積極的に意見交換したいとはあまり思わないです。人それぞれ、いろんな考え方があるんだなって思っています」

ーー育休前と復帰された現在を比較して、一番戸惑ったことはどのようなことでしたか?

「正直もっとできると思っていました。育休前は時短社員の方とも一緒に働いていましたが、私は性格が悪く想像力がない人間なので、私ならもっと頑張れる、この会社の時短社員のロールモデルになれると本気で思ってました。実際に復帰すると、想像していたスタート地点の遥か手前にいて、どれだけ走っても追いつかないですし、前方にいる人は誰も振り返らない。日々無力って感じです」

夫婦で分担しても膨大な”育児タスク”「毎日褒めているので心を保てています」

ーー夫婦で協力関係がある家庭もあれば、負荷が女性のほうに大きくかかってくる部分もあります。男性の育休や時短勤務の浸透度は、企業によってまちまちです。たぽさんはご夫婦で話し合って、平等に育児家事の分担をされていらっしゃる。そのうえで、二人とも疲弊している…とも投稿されています。子育て社員が置かれる環境について何か思うことはありますか?

「職種や環境にもよりますが、夫婦で分担しても大抵の子育て社員はどうしても仕事のパフォーマンスが落ちます。なのでそれを会社に仕方のないことだと許容してもらわなくちゃいけないのですが、正直許容するメリットってないんですよね。今はもう子育ては誰もが通る道ではなくなりましたし、好きで産んだんだろと言われればそれまでです。子育てが男性に浸透するのは良いことですが、子育て社員が働きやすくなるかどうかは別問題で、子育てをする人が減れば先はあまり明るくないと思いますね」

ーー上司からの言葉や周囲の環境など、さまざまなモヤモヤがあるかと思います。たぽさんご自身が現時点で導き出している、心の保ち方、仕事から家庭への気持ちの切り替え方などあればお聞かせください。

「日々行っている『仕事』『家事』『育児』をそれぞれ言い訳にしてめちゃくちゃ自分を甘やかすことですね。仕事が上手くいかなければ『でも家事と育児もやってるし』と思うし、家事が雑な時も『でも仕事も育児もやってるし』と思う。子どもが産まれてから頑張らなかった日は一日も無い、本当によくやってるなと毎日褒めているので心が保てています」

ーーSNSでは育児漫画、育児に関するつぶやきを発信されています。あらためて今後、どのような発信をしていきたいですか?

「たまに自分語りとか社会への批判みたいなツイートをしたくなっちゃう時があるんですけど、そういう気持ちはぐっと抑えて、これからも薬にも毒にもならないくだらない事だけを独り言の様につぶやいていきたいと思っています」

Twitter:@tapontappon

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