「愛情だけでは育てられないので、産んでから後悔することのないように選択肢は必要かと思う」(50代女性/東京都)という現実的な意見のほかには、「残念ながら私共夫婦の間には子どもはいないのですが、私は子どもは授かりものという思いがあります。出生前診断で何かあったと診断された場合には、私自身の心が持たないような気がします」(60代女性/千葉県)という率直な意見も。また、「100%信頼できる検査とは思えないのに、検査結果によって中絶をするのは殺人とも言えるし、その選択は障がい者差別だと思う」(60代女性/大阪府)との考えを持つ人もいた。
さらに、「生まれてきた後の親も子も苦労することを考えたら調べたほうが良い。親の方が先に亡くなったら、後に残された子どもがかわいそう」(60代女性/千葉県)、「先天性疾患を持つ子どもを育てることが経済力的に難しい場合はあると思います。その場合、親だけなく産まれてくる子どもも幸せになれるとは思えない」(50代男性/埼玉県)、「命の選別となりとても難しい問題だが、事前にわかるのであれば心構えが持てる。最初から無理だと思う親だったら産まれてくる子も不幸だと思う」(40代女性/埼玉県)などの障害を持って生まれてくる場合、子どもの将来を踏まえたうえでの意見や、「実の妹が障害を持っているから、自分がもし親になったときにも色々と考えさせられるなと思った」(20代女性/神奈川県)という、きょうだい児だった立場ゆえの複雑な心情を吐露する意見も見られた。