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カップ麺を開けたら「あの人」? 5年間1500食以上、唯一無二の挑戦を続ける男性「”似顔麺”は瞬間芸術」

2023-04-04 eltha

“世界一のカップ麺アーティスト”を名乗る男性がいる。5年間で1500食以上の「カップ麺アート」を投稿するいぬやま(@inuyama_komame)さんだ。カップ麺の具材で有名人の似顔絵を描く唯一無二の試みに、「雷に打たれたぐらい斬新w」「ジワる」と称賛コメントが寄せられる一方で、体調を心配する声も…!独創的な食アートを発信し、健康意識が高まる現代において、不健康食の代名詞とされがちな「カップ麺」を消費し続けるワケを聞いた。

5年以上ほぼ毎日カップ麺も、実は”食”のエキスパート

――「カップ麺アート」、斬新です!

【いぬやま】 Instagramでは記録の意味を込めて「カップ麺アート」を中心に投稿していますが、もともと色んな食材や料理で10年以上「食アート」をやっています。「カップ麺アート」は、蓋を開けて「この具ならこの人が作れるな」「このキャラが作れるな」というのを想像して作るんですが、林家たい平さんを描こうとしてゴルゴ松本さんになったり、似た人になってしまう事もよくあります。それもまた楽しかったり。

――限られた具材で描く似顔絵はその絶妙な仕上がりも”ジワる”ポイントですよね。「食アート」歴10年のいぬやまさんが「カップ麺アート」に魅了されるワケは?

【いぬやま】 気軽にやれる身近なアート、という点です。せっかく作っても食べたらなくなり形が残らないというのが瞬間芸術的でありエコだし。作品をシュレッダーにかけたバンクシーに通じる物があると勝手に思ってます。
初期の両津勘吉/サンヨー食品『サッポロ一番 塩らーめんどんぶり』

初期の両津勘吉/サンヨー食品『サッポロ一番 塩らーめんどんぶり』@inuyama_komameより

鈴木福/東洋水産『マジ盛 鬼旨スタミナ醤油』

鈴木福/東洋水産『マジ盛 鬼旨スタミナ醤油』@inuyama_komameより

――たしかに、数ある「食アート」の中でも箸を入れたとたんに消える点では、はかなさNo.1かもしれません。それにしても、5年間で1500食以上の投稿は圧巻ですが、体調を心配するコメントも寄せられています…。

【いぬやま】 毎日カップ麺を載せているのでそれしか食べていないイメージはありますが、それ以外の食事はきちんと栄養バランスを考えて食べています。なので特に問題はないというか健康です。実は…過去に栄養学的な仕事をしていました。

――栄養学的なお仕事を!?

【いぬやま】 介護食士をしていて栄養士さんと食べやすい形状を考えたりしてました。栄養についての知識はかなり得ましたが、当時いくつも仕事を掛け持ちしていて身体を壊してしまい、健康は栄養だけではないと考えるようになりました。もちろん栄養は大切ですが、それだけでは健康にはなれないと。今は、「うさやまみやこ」の名で料理研究家&絵本作家として活動してます。
薬師丸ひろ子/日清『どん兵衛 東西だし比べ 天ぷらそば 西』

薬師丸ひろ子/日清『どん兵衛 東西だし比べ 天ぷらそば 西』@inuyama_komameより

飛び出し坊や風バナナマン日村/エースコック『わかめラーメン ごま豆乳鍋風』

飛び出し坊や風バナナマン日村/エースコック『わかめラーメン ごま豆乳鍋風』@inuyama_komameより

――料理や栄養学のエキスパートという立場から見て「カップ麺」は“あり”ですか?

【いぬやま】 カップ麺が体に悪いと言われるのは「栄養素」「油」「添加物」「塩分」が主だと思いますが、それは外食や他の市販食品も実はさほど変わらず、カップ麺はむしろマシだったりもします。それらを悪とせず、どうやって付き合っていくかが大切だと考えています。栄養が足りなければ補えばいいし、塩分が気になるならカップ麺の汁は飲まないとか。食べる側にもやれる事は沢山あるので。率先しては食べてませんが、ポテチを食べるのと同じ感覚で食べてます(笑)

――なるほど(笑)。ちなみに…5年間以上続けても飽きたりはしませんか?

【いぬやま】 カップ麺全般で言えば飽きないのですが、フレーバーに飽きて食べたくないのはいくつかあります。個性が強いのはやはり飽きてしまいます。某有名カップラーメンなんかは新商品でもほぼ同じ味で完全に飽きました。でもその新商品を見かけると期待して買ってしまい、そして食べて同じ味やん!と後悔。それの繰り返しです。

「カップ麺アートを続ける理由は…今では惰性」

――Instagramの投稿ではそれぞれの味わいや具材についても言及されていて「もはやカップ麺研究家」といったコメントもありました。最近のカップ麺市場はいかがですか。

【いぬやま】 最近は新しいジャンルで「汁なし」が台頭してきていて、出始めは中途半端だったのが今ではかなり美味しい商品がどんどん出て来て、面白いなと思います。このジャンルはわりと味のバリエーションが多く新商品が楽しみです。

カップ麺アートとしては今のカップ麺は全体的に具が少ないのが多くて、具が少ないと描ける範囲が限定されてしまうので作品を作りにくいと感じます。少ない具でどれだけ”似顔麺”できるかというのも楽しみ方の1つですが。

――これまで相当数を召し上がっていると思いますが、中でもお気に入りは?

【いぬやま】 多い日で3つ食べたりもしていて、おそらくこれまで2000食以上…。世界でもトップレベルに食べていると思います。お気に入りは定番商品だと、どん兵衛かき揚げ。カップ麺らしいカップ麺ですが何となく特別感がありワクワクします。

味だけならニュータッチの凄麺や寿がきやの名店系が好きで、カップ麺ってここまで進化したのかと感心します。
恵俊彰/サンヨー食品『久世福商店監修「毎日野菜だし」で仕上げた 塩らーめん』

恵俊彰/サンヨー食品『久世福商店監修「毎日野菜だし」で仕上げた 塩らーめん』@inuyama_komameより

ハンターハンターのセンリツ/東洋水産『マルちゃん緑のたぶき』

ハンターハンターのセンリツ/東洋水産『マルちゃん緑のたぶき』@inuyama_komameより

――「カップ麺アート」の視点ではどの商品がおすすめですか。

【いぬやま】 赤いきつね全般です。かなりの数をやりましたが、具の量が毎回違い1つのカップ麺で毎回違う表現を出来るので楽しいです。一番身近で一番奥が深いカップ麺だと思います。

――具の量は厳密に決まっているものかと思ってました! 食べ続けるとさまざまな発見がありますね(笑)。最後に、「カップ麺アート」を続ける理由と今後の展望をお願いします。

【いぬやま】 カップ麺アートを続ける理由は…今では惰性でしてます(笑)。ここまで続けているし、せっかくなので世界一のカップ麺アーティストとして、いつかギネスに申請してやろうかと目論んでます。正直、虚しさを感じて辞めようと思ったこともありましたが、続けられるまでは続けてみようかなと思ってます。誰かに意思を引き継いだり、跡継ぎが出来たら引退します(笑)。
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