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【家事裏技】冬が旬のりんご、冷蔵庫で3ヵ月保存が可能? 野菜ソムリエプロが解説「同時保存でじゃがいもの芽が出にくくなる」

2024-02-26 eltha

 種類も豊富なりんごは、技術革新により、いまでは1年中売られていますが、本来収穫できるのは秋〜冬です。栄養価も高く、加工もしやすいので、デザートとしてだけでなく、離乳食から病院食まで、幅広く利用されています。りんごは長期保存が可能ですが、他の野菜やフルーツを追熟させる作用があると言われています。追熟の理由を始め、美味しいりんごの見分け方から保存方法について、野菜ソムリエプロで管理栄養士の小島香住さんに聞きました。

“長期貯蔵=りんごを眠らせる”ことで長期保存が実現…実は収穫後も呼吸をしている

――りんごは1年中売られていますが、本来収穫できるのは秋〜冬の間だけです。りんごは長期保存が可能とのことですが、小島さんのInstagramでは「長期貯蔵=りんごを眠らせる」ことについて言及されていました。これはどういったことなのでしょうか?

小島香住さん りんごは、収穫後も呼吸をしています。その呼吸によって(酸素を使い)エネルギーを消費します。酸素などの空気中の成分、温度や湿度などを調整し、りんごの呼吸を抑えることで、長期間の貯蔵を可能にしています。

――家庭での「りんご」の長期保存方法について教えてください。

小島香住さん 上記の長期貯蔵は専用の施設で行いますが、家庭ではコントロールが難しいため、なるべくりんごに負担にならないように保存する工夫が必要です。りんごをキッチンペーパーで包んで袋に入れ、冷蔵庫のチルドルームで保存します。キッチンペーパーはクッション性と保湿効果があり、袋に入れることで空気に触れないようにし、温度の低いチルドルームで低温を保ちます。3週間から3ヵ月保存が可能ですが、品種によって差があるので、目安としてください。
――小島さんのInstagramでは、「新じゃがの上手な保存方法」を紹介しています。じゃがいもを入れたダンボールにりんごを一緒に入れると長期保存が可能とのことですが、その理由と保存方法を教えてください。

小島香住さん りんごが産生するエチレンガスには、じゃがいもの発芽を抑える作用があります。段ボールなどに、じゃがいもと一緒にりんごを入れ、光が入らないように新聞紙などで覆って保存すると、芽を出さずに保存することができます。風通しの良い場所に保管し、りんごは定期的に交換するようにしてください。

りんごと一緒にじゃがいもを保存すると芽が出にくい…バナナやアボカドは逆に追熟が進む

――新じゃがのように、りんごを活用した保存方法は他にもあるのでしょうか?

小島香住さん りんごが産生するエチレンガスは、植物の成長ホルモンの一種のため、青いバナナや、硬いキウイフルーツやアボカドなどを、りんごと一緒の袋に入れて保存すると、そのまま保存している場合より追熟が進みます。

――りんごにまつわる豆知識を教えてください。

小島香住さん りんごの蜜は、実は果肉と甘さに違いがありません。りんごは、葉から運ばれてきた養分を糖に変換して熟していきますが、完熟すると、これ以上糖に変換することができず、水分として溜まっていきます。これが蜜となっています。そのため、蜜そのものが甘いというわけではありません。よく熟しておいしいりんごのサインになります。
小島香住(こじま かすみ)さん

野菜ソムリエプロ/管理栄養士 小島香住(こじま かすみ)さん

食品メーカーで営業・商品企画開発・メニュー開発などに従事したのち独立。管理栄養士の知識と育児経験を活かし、企業のレシピ開発やコンテンツ制作、野菜・果物の解説や時短&簡単レシピなどのコラム執筆、セミナー講師としても活動する。

◆小島香住さん オフィシャルサイト
◆小島香住さん Instagram

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