えみ はい。初めてご両親にお会いして、2人で結婚のご報告をしました。この話をするといつも泣いてしまうんですけど…その日を境に、私は6年間背負ってきた罪悪感から一気に解放されて、なんの迷いもなく結婚に踏み切ることができました。
――ご両親からはどのような言葉があったのですか?
えみ 手足が冷たくなるくらい緊張して伺ったのですが、お母さんは私のことを「えみちゃんでええな」って、アットホームに迎えてくださり、緊張をほぐすように話しかけてくださって。見た目はちょっと怖めなお父さんは、しばらくの沈黙の後、私に「6年間もうちの息子が入り浸って、本当はこちらから挨拶にいかなければいかんのにすみません」と言ってくださって。
――そうだったんですね…。
えみ 私は、「いや、こちらが先に謝らないといけないのに!」と思って。私だったら、自分の息子が21歳上の女性と結婚すると聞いたら、心から喜んであげられるか? きっと本当に苦しくなる…ということも含め、自分が抱えている思いを包み隠さずお話させていただきました。ふと顔を見たら、お二人とも涙を浮かべて聞いてくださっていて。私が話さずとも、お二人が受け入れてくれている気持ちが伝わってきました。
――かいさんは、どのような思いでしたか?
かい 交際期間中、えみのことは両親には話していなかったんです。会う直前に、「気づいているかもしれないけど、6年間付き合っている人がいて、実はかなり年上で21歳上やねんけど。その人と結婚するから連れて来るわ」と話しました。何か言われるかなと思ったけど言わないので、「なんも思わへんの?」と聞いたら、「お前が6年間ずっと好きで続いているんだから、間違いないやろ」と言ってもらえて。両親は昔の人間だし、常識にとらわれているタイプだとは思うんですけど、6年間という時間の積み重ねが強かったのかなって思います。これがまだ交際1年だったら、反対されたかもしれません。