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ひなた 母のほうが年上で、旦那さんはだいぶ若かったので、なかなか決断しにくい部分はあったとは思います。でも、2人の間にそんなに年の差があるようにも感じなかったですし、お互いがお互いのない部分を補い合っていてすごくいいなと感じていたので。僕は一番近くにいる母の味方として、背中を押してあげたいと思いました。何より、母は子どもに迷惑をかけたくないと考えるはずですから、僕が自立した後もずっと支えてくれる人がそばにいたほうがいいですからね。
――6年間、一緒に暮らして、お母さんのことを安心して任せられると思われたんですね。
ひなた 間近で見てきて、母が良い方向に成長したなって感じていました(笑)。精神的な安心と安定を得られたからか、僕といるときでは増やせない部分の豊かさを得たというか。子どもの僕ではカバーできない部分を、旦那さんはカバーしてくれているんだなって。母もそんな旦那さんのことを信頼していましたから、結婚に際しては僕から旦那さんに「お願いします」と言いました。僕のことはもう気にしなくていいから、母にはこれからは第二の人生的なものを楽しんでほしいなという思いでした。
――最後に今、お母さんにはどのような言葉をかけてあげたいですか?
ひなた 子どものために必死に頑張る行動力を間近で見てきて、尊敬していましたし、今も母は僕の目標です。でも、そんな母に僕は死ぬほど迷惑をかけてきたと思います。苦労も多かった中、ここまで大きくしてもらって、本当に感謝しているし、母はもう十分頑張ったと思うので、これからはもう少しゆっくりしてくださいと言いたいです。のびのびと羽を広げて、幸せになってください。
(文:河上いつ子)