「糖質制限」系ダイエットでも、群を抜いてメディアに取り上げられることが多い「ケトジェニックダイエット」。ケトジェニックダイエットとは、ズバリ
“食べて痩せて健康になる” 食事法です。
もともとは、病気を治療する目的から始まった食事法であり、機能性医学に基づく栄養指導で成り立っています。正しく実践すれば、健康にこそなれ、栄養不足に陥ることはなく、筋肉の減少も最小限にとどめることができます。
4月から新しい環境に変わる人、春の薄着シーズンに向けてボディラインを絞りたい人、今からでも間に合います! 今回ご紹介するのは、アラフォー女子のためにアレンジした簡易版のルール。まずは1週間、実践してみましょう。
1週間のトライアル!
アラフォー女子向け ケトジェニック・ルールケトジェニックダイエットのをご覧になると、ケトジェニック回路にスイッチして、脂肪が燃えていくイメージがさらに湧いてくるかと思います。
「ケトジェニックダイエットを始める場合、まず
カロリーのことはきれいさっぱり忘れていただきます。カロリー神話が捨てきれないと、ケトジェニックダイエットは上手くいきません。これは
『食べるダイエット』なんだということを忘れずにいてくださいね」
と応援するのは、アンチエイジング・機能性医学のドクターで「一般社団法人 日本ファンクショナルダイエット協会」副理事長の斎藤糧三先生。
斎藤糧三先生 プロフィール日本機能性医学研究所CMO、ナグモクリニック アンチエイジング・機能性医学 外来医長、「一般社団法人 日本ファンクショナルダイエット協会」副理事長。1998年日本医科大学卒業後、産婦人科医に。その後、美容皮膚科治療、栄養療法、点滴療法、ホルモン療法を統合したトータルアンチエイジング理論を確立。2008年、「機能性医学」の普及と研究推進のため「日本機能性医学研究所」を設立。著書に『サーファーに花粉症はいない』『腹いっぱい肉を食べて1週間5kg滅! ケトジェニックダイエット』。
http://www.ifmj.jp/ 「食べなければ痩せる」・・・×
「食べて痩せる」・・・◎と頭を切り換えなければ、体の代謝システムがパニックを起こし、結果的にケトジェニック回路は回らなくなります。
通常、食事によるダイエットは
1カ月に1kgくらいが理想と言われています。自己流の食事制限では、どうしても栄養バランスが取れず、体に負担がかかるためです。でも、ケトジェニックダイエットは体の中から
健康になると同時に
脂肪だけを燃やすことができるダイエット法です。個人差はありますが、1週間で数kg減ることもあります。
では、どう食べる?! ケトジェニック3原則とは糖質をできるだけセーブして、
タンパク質、
食物繊維と
ミネラルを、通常よりも
かなり多く摂るのが
ケトジェニックな食事法。とりあえず1週間は、ご飯やスイーツは絶対NG。そして、毎日同じ条件で体重と体脂肪率を測定するようにします。
では、仕事にプライベートに多忙なみなさんでもできる、シンプルな
3原則をご紹介しましょう。
その1
糖質は、1食20g以下にセーブ!ケトン体をつくり出すための必須条件は
糖質制限です。摂取する糖質の量は1食20g以下(1日当たり60g以下)にします。
糖質とは「炭水化物から食物繊維を除いたもの」。糖質量は食品成分表で計算しますが、食材の糖質量を表示しているウェブサイトや本、アプリを利用すると便利です。また、糖質の量が100g当たり10g未満の食品・食材は「低糖質食品」とみなし、1食分の糖質の量にカウントしなくてもよいことにします。
その2.
タンパク質は、決められた量を!1日に「体重1kg当たり1.2〜1.6gのタンパク質」を摂ります(2.0gは超えないように)。例えば体重55kgの人なら、55×1.2〜1.6g=66〜88g必要。
肉や
魚は正味量の約20%がタンパク質量なので、もし体重55kgの人が肉だけで必要なタンパク質を摂るなら、1日330〜440g食べなければならない計算。良質のタンパク質であれば植物性、動物性どちらでもよいので、
卵や
大豆製品も賢く取り入れて。
食材に含まれるタンパク質の目安は…
肉(100g)20g、魚肉(100g)20g、卵(1個)約6g、豆腐(1丁300g)20g、大豆(100g) 10g、豆乳(100ml)7g、納豆(1パック40g)6.6g
その3.
葉野菜などは、肉魚と同量以上の量を!食物繊維の総量(水溶性と不溶性の合計)は1日20g以上が目標。葉野菜は重量の3〜5%が食物繊維なので、400gのサラダで約20g摂れると覚えましょう。だいたい
肉や魚と同じ量以上の野菜をとる感覚で。
ただし、同じ野菜でも糖質の多い根菜類(れんこん、にんじん、ごぼう、かぼちゃなど)やイモ類、果物類は少量に。また、ミネラルにも意識を向けて。カリウム1日3.5g、カルシウム1日650mg、マグネシウム1日350mgを摂れるようにします。
以上の3つが3原則です。また、小麦粉や米粉、砂糖などを使用しているスイーツなどは論外ですが、ゼラチンや寒天、大豆粉やふすま粉、おからなどを利用した
糖質ゼロスイーツなら、おやつも食べてOKです。