ホーム ダイエット・ボディケア > 酷暑の夏でも冷たいものとりすぎに注意、体の冷えが起こす健康と美容へのリスク【医師監修】

酷暑の夏でも冷たいものとりすぎに注意、体の冷えが起こす健康と美容へのリスク【医師監修】

2023-07-22 eltha

 暑い日が続くこの夏。ついつい、アイスや冷たい飲み物、ビールなどで体を冷やしてしまう人も多いだろう。ただ、冷たいものをとりすぎると、体内温度が下がりすぎて、美容や健康に悪影響を及ぼすことも。今回は、冷たいものを食べすぎて体を冷やしてしまうと起こる問題と対処法について、医療法人社団正恵会ディオクリニック・藤井崇博氏監修のもと紹介する。

免疫力低下から肥満、肌荒れ…、冷たいものとりすぎがもたらす問題

  冷たい食べ物、飲み物には熱くなった体を冷やしてくれる効果があり、暑いときにとることで心身共にリフレッシュできるだろう。藤井氏も「夏の時期や運動中であれば水分補給、体温調節をすることで熱中症対策になります。また少し古い論文ですが、暑い中での運動前および運動中に冷たい飲み物を摂取すると、運動中の生理的な負担が軽減され(熱の蓄積が軽減され)持久力が向上するという報告もされています」と語る。
※Jason K W Lee et al.Cold drink ingestion improves exercise endurance capacity in the heat.Med Sci Sports Exerc. 2008 Sep;40(9):1637-44.

 一方で、あまりに冷たい食べ物、飲み物をとりすぎることは、健康面、美容面でもおすすめできない。
「胃腸の働きが低下して食欲が低下したり、胃もたれ、下痢、便秘といった消化器の症状を起こし、いわゆる夏バテを引き起こす可能性があります。また、冷たい甘い飲み物、清涼飲料水、アイスクリームなどは砂糖が多く含まれ、摂取するカロリーが高くなるため体型維持の観点からも注意が必要です」(藤井氏)

以下、とくに注意したい問題点を挙げる。
●胃腸の働きが低下
胃腸は消化吸収や代謝に重要な役割を果たしているが、冷たいもので刺激されると血管が収縮し、血流が悪くなる。すると、胃液や消化酵素の分泌が減り、消化不良や胃痛、下痢などの症状が出やすくなる。また、胃腸の働きが悪くなると、栄養素の吸収も悪くなり、肌荒れや貧血などの原因にも。

●免疫力が低下
免疫力は体を守る防御システムだが、体温が下がるとその機能が低下。すると、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなったり、アレルギーや自己免疫疾患などの免疫異常を引き起こしたりする可能性も。特に夏は汗をかくことで水分やミネラルが失われるので、免疫力を高めるためにも水分補給は欠かせない。

●肥満になりやすい
冷たいものを摂ると体温が下がるが、それを補うために体はエネルギーを消費する。しかし、そのエネルギーは主に糖質から作られるので、余った糖質は脂肪として蓄積される。また、冷え性になると基礎代謝も低下し、カロリーの消費も減少。さらに、冷え性によって食欲が増すことも。

●肌荒れやニキビが増える
肌は体温調節や水分保持などの役割を果たしているが、冷え性になると血行が悪くなり、肌細胞に十分な酸素や栄養が届かなくなる。すると、肌のバリア機能が低下し、乾燥や敏感化、老化などのトラブルが起こりやすくなる。また、皮脂分泌量も増えて毛穴詰まりやニキビの原因になる。

●頭痛やめまい
冷たいもので口腔や咽頭の温度が急激に下がると、血管が収縮して血流が悪くなり、脳に十分な酸素や栄養が届かなくなる。これが原因で、頭痛やめまい、集中力の低下などの症状が出ることも。特に、脳血管が弱い人や高血圧の人は注意が必要だ。

1 2 >

Facebook

関連リンク

あなたにおすすめの記事

おすすめコンテンツ


P R
お悩み調査実施中! アンケートモニター登録はコチラ

eltha(エルザ by オリコンニュース)

ページトップへ