姿勢のせいで太って見える…、体重変わらなくても細見えする美姿勢の作り方【専門家監修】

　姿勢が悪いと、体型や顔立ちにも影響が出てしまう。太って見えるだけでなく、肩こりや腰痛、頭痛などの不調や老化の原因にもなり得る。姿勢が悪いと太って見える原因、また簡単にできるNG姿勢を改善する方法とは？ 20年以上にわたって整体師として活動してきた塚本幸規氏（オルソグループ／株式会社キュアレ）の監修のもと紹介する。

　姿勢が悪いと、筋肉のバランスが崩れて身体のラインが崩れたり、内臓の働きが低下して老廃物や水分が溜まりやすくなったり、自信がなくなって表情や仕草が暗くなることもある。姿勢を良くすることで、太って見えることを避け、健康や美容にもプラスの効果がありそうだ。

では具体的にどんな姿勢が太って見えるNG姿勢なのか？ 以下に5つの例を挙げる。

● 猫背
背中が丸まって前かがみになる姿勢。猫背は首や肩に負担をかけてコリを引き起こしたり、胸郭を圧迫して呼吸を浅くしたりすることも。また、猫背はお腹を突き出してしまうため、ポッコリお腹に見える。
● 反り腰
腰が反ってお尻が出る姿勢。反り腰は腰や膝に負担をかけて痛みを引き起こしたり、骨盤が開いて内臓が下垂したりする。また、反り腰はお尻や太ももを大きく見せてしまうことも。
● 首の前への突き出し
首が前に出て顎が突き出る姿勢。首や肩に負担をかけてコリを引き起こしたり、顔のたるみや二重あごの原因に。また、顔や首を長く見せてしまう。
● 肩をすくめてしまう姿勢
デスクワークで過緊張気味の人は、肩（肩甲骨周り全体）をすくめている場合が多い。これは、背中や二の腕を太く見せてしまう。また、肩や首に負担をかけてコリを引き起こしたり、呼吸を浅くしたりする原因にも。
● 手のひらが下をむく
パソコンの影響で肘から先が固定され、手のひらが下を向く姿勢も太って見えてしまう原因を作る。肘から先が内側に捻れること（手のひらが下を向く姿勢）で腕全体も影響を受け、いわゆる「まき肩の姿勢」になってしまう。まき肩の姿勢は猫背姿勢を誘発させて太って見えるだけでなく、バストラインも引き下がるため、スタイルも悪く見えてしまう。
● 足の開き
足を開いて立つ姿勢。これにより、足やお尻を太く見せてしまう。ほかに、骨盤や膝に負担をかけて痛みを引き起こしたり、骨盤が開いて内臓が下垂することもある。

太って見えるNG姿勢を改善するには、以下の5つのポイントに注意してみよう。

● ●耳、肩、大腿骨、くるぶしを一直線にする
横から見た時、耳の穴、肩、大腿骨、足首の外くるぶしのラインが一直線になるように立つのが理想的な姿勢。頭が前に出たり、背中が丸まったり、お尻が出たりしないように注意しよう。
● 肩甲骨を寄せる
肩甲骨を寄せると、背中や肩の筋肉が伸びて血流が良くなる。胸郭も広がって呼吸も深くなるほか、胸を張ることでバストアップ効果も。肩甲骨を寄せるときは、肩は下げてリラックスさせよう。
● お腹に力を入れる
お腹に力を入れると、内臓を支える骨盤が安定する。また、お腹周りの筋肉も鍛えられて、ウエストラインが引き締まりやすくなる。お腹に力を入れるときは、下腹部（へそより下）に意識を集中させよう。
● 歩くときはかかとから着地する
歩くときはかかとから着地して、足の親指でしっかり地面を蹴るようにしよう。これで足やお尻の筋肉も鍛えられる。また、歩幅は自分の肩幅くらいにして、両足にバランスよく体重をかけよう。
● 座るときは背筋を伸ばす
座るときは背筋を伸ばして、頭と背骨とお尻が一直線になるように。椅子に深く座りすぎないことも大事。座るときに背筋を伸ばすと、姿勢が良くなるだけでなく、集中力や思考力も高まると言われる。

　姿勢が悪いと太って見えるだけでなく、健康や美容にも悪影響を及ぼす可能性がある。しかし、姿勢は意識して改善することができる。姿勢が変われば、見た目だけでなく気持ちも上向きになるので、日々の生活から意識してみるといいだろう。

監修者　塚本幸規氏コメント
　「姿勢を整えるだけでベルトサイズが変わるなど、実際に細くなります。さらにバストラインのように強調したいところは、強調できるようにもなります。姿勢保持の筋肉が刺激されて代謝アップも期待できるので、普段から意識をしてみてください。ただ、意識し過ぎも疲労の原因になるので要注意。心がけていただきたいのは、姿勢を保つ時間と休ませる時間のメリハリをつけること。最も簡単に綺麗な姿勢を保つ秘訣は、質の良い休息で日常の疲労を取り除くことが大切です」