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わき、ひじ、デリケートゾーンの黒ずみ…肌の色素沈着は元に戻らない? 加齢や摩擦の影響も【皮膚科医監修】

2023-10-12 eltha

色素沈着のケア方法は?

 では、具体的にどのように肌への刺激を減らすことができるのでしょうか? ここでは、色素沈着のケア方法を5つ解説します。

●紫外線対策
日焼け止めや日傘、帽子などを使って直射日光を避けることが大切です。紫外線吸収剤や酸化チタンなどの成分が入った日焼け止めは、肌に刺激を与える可能性があるので注意して選びましょう。
●保湿
保湿化粧品やボディクリームなどを使い、肌をしっかりと潤わせましょう。肌のバリア機能の強化による乾燥肌の改善は、色素沈着の原因となる炎症から皮膚を保護します。また、十分な保湿により表皮層のターンオーバーが早まり、メラニン色素の排泄スピードが高まります。飲水や食事からも水分や栄養を摂取することも大切です。
●体毛処理に注意
体毛の処理は必要最低限にとどめ、肌に優しい方法や道具を選びましょう。剃刀や毛抜きは肌を傷つけやすいので避けることをおすすめします。また、ワックスやクリームは肌に合わないと炎症を起こす可能性があるので、パッチテストをしてから使いましょう。炎症症状が強い場合は強い色素沈着の原因となるので、早めに皮膚科専門医を受診してください。
●摩擦や圧力の軽減
衣服や下着は肌に合ったサイズや素材を選ぶこと。締め付けるものやこすれるものは避けましょう。また、肌に合ったタイプやサイズの生理用品を使い、こまめに交換することも大切です。
●美白成分の使用
美白成分はメラニン色素の生成を抑制したり、分解したりする効果があります。ハイドロキノン、ビタミンC誘導体やトラネキサム酸などの種類がありますが、それぞれにメカニズムや効果が異なります。ハイドロキノンはメラニン色素の生成に関わるチロジナーゼという酵素の働きを抑制します。ビタミンC誘導体は「酸化還元」という作用を有し、作られたメラニンを無色に戻していく効果が期待できます。トレチノインは表皮細胞のターンオーバーを早めメラニン色素の排出を促進させます。単体では効果が低い場合が多いので、他の成分との相性も重要になるでしょう。また、効果や合うかどうかには個人差があり、副作用やアレルギー反応が起こる可能性もあります。美白成分を使用する場合は、色素沈着の種類や程度により選択肢があるため、皮膚科専門医に相談し、指示があればパッチテストをしてから使用するのが良いでしょう。使用量や使用頻度は必ず守りましょう。
皮膚科医・豊田雅彦氏からのコメント
 「肌の色素沈着はいわゆる『シミ』を含むことから、顔や肌の露出部にできると非常に気になるものです。セルフケアや治療で『できてしまった色素沈着を消す』ことよりも、『色素沈着を作らない』という予防の意識が大切です。様々な美白化粧品や医薬品、治療施術としてピーリング、光治療やレーザーなどの進歩は目覚ましいものがあります。しかし、色素沈着がさらに濃くなったり、期待した効果が得られなかったり、非常に高額な費用がかかる場合があるため、美容皮膚科医の説明などを良く聞いて納得した上で医療機関での治療を受けるようにしてください」
豊田雅彦 うるおい皮ふ科クリニック院長。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医

監修者 豊田雅彦 うるおい皮ふ科クリニック院長。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医

 皮膚科医として、特に皮膚科の患者の中で最も多い悩みである「かゆみ」をとることをライフワークに掲げる医学博士。「頑固なかゆみもアトピーも1分肌活で必ずよくなる:三笠書房」「新しい皮膚の教科書〜医学的に正しいケアと不調改善〜:池田書店」など書籍も多数執筆、好評を得ている。現在までに2,000以上の医学論文・医学専門書を執筆。国際皮膚科学会において臨床 (2002)と研究(2004)の両部門で世界初の単独世界一を受賞。また、国内外で年間最多250以上の講演会・学会発表・保健所指導を行う皮膚病・かゆみのスペシャリスト。現在は千葉県松戸市にてうるおい皮ふ科クリニック(皮膚科、美容皮膚科、漢方皮膚科、アレルギー科、形成外科)を開業、院長として日々患者と向き合い、かゆみを失くすことに尽力している。
うるおい皮ふ科クリニック

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