旅行や仕事で訪れた先では、ご当地料理と一緒に地酒を堪能するのが大人の楽しみ。一方、銘柄が豊富で何を飲んだらいいか悩んでしまう人も多いのでは?
ここでは、酒処として有名な新潟率いる
<北陸地方>をピックアップ。訪れたらぜひ飲んでほしい“おすすめ銘柄”を紹介します。
教えてくれたのは、酒蔵出身でヒット銘柄を生み出した経験がある青砥秀樹さん。現在は日本酒専門店「KURAND SAKE MARKET(クランドサケマーケット)」で、埋もれた名酒を日々発掘しています。
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01 新潟に行ったら『ながおかのほし』
長谷川酒造の次期女性蔵元・長谷川祐子氏の渾身の一本。
お米のやさしい甘みと旨み、きめ細かな造りから生まれるキレの良さ、伝統と共に受け継いできた長岡の味が楽しめるというのがおすすめ理由。
「“酒造りは子育てのようなもの”という理念の下、米を見極め、丁寧に細やかに対応していく。そんな手造りの難しさと醍醐味を楽しんでいる蔵元ならではの味わいに仕上がっています。ウニのクリームリゾットのような濃厚な料理に合わせるのがおすすめです」(青砥さん※以下同)。
02 富山に行ったら『玉旭(たまあさひ)』
地元、富山県産の「山田錦」を使用した大吟醸酒。ふくよかな甘みとやわらかな旨み、後口がすっきりとしたキレの良さが特徴。
「杜氏(とうじ)と蔵元のたった2人で酒造りをしているため、大量生産されない分、心のこもったおいしい酒が造られています。とても魅力的な蔵元です」。
03 石川に行ったら『KAZMA(カズマ)』
1869年(明治2年)創業の数馬酒造が“新しいチャレンジ”をテーマに、初めて造った純米酒。
「旨味、甘味、酸味のバランスが優れており、冷蔵庫内の低温環境下で酒を絞る“全量低温しぼり”が生み出す、若々しくフレッシュな飲み口が特徴です」。
毎年、味わいの出し方を変えているため、“今年しか味わえない”希少でユニークな銘柄。使用した酒造好適米「五百万石」は、農薬や化学肥料不使用の能登産。
その土地、その土地の豊かな自然の恩恵によって造られる地酒。旅先で悩んだときは、ここで紹介した銘柄にぜひトライしてみて。
Profile青砥秀樹(あおと ひでき)
島根県・青砥酒造で6年間、酒造りに従事し、ゼロから造り出した新銘柄「蒼斗七星(あおとしちせい)」で日本酒業界に多くのファンを生み出した。青砥酒造を退社後、日本酒専門店「KURAND SAKE MARKET」を運営するリカー・イノベーションに入社。現在は商品管理・開発責任者として、「KURAND SAKE MARKET」で扱う日本酒を厳選。蔵元と共同でオリジナルの日本酒を企画・開発する。造り手と伝え手、その両側面から日本酒を深く知る。公式サイト:
KURAND CLUB(クランドクラブ)