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ツヤツヤ毛並みの”犬ドーナツ”に変身? ガリガリだった保護犬が美しく成長 「殺処分無くなってほしい」飼い主さんの想い

2022/01/16

ツヤツヤの「犬ドーナツ」「アンモナイト」!? 野良犬だったとは信じられないほど成長、安心して眠る雑種犬・たろくん(画像提供:@NINI50988934)

ツヤツヤの「犬ドーナツ」「アンモナイト」!? 野良犬だったとは信じられないほど成長、安心して眠る雑種犬・たろくん(画像提供:@NINI50988934)

 飼い主さんのベッドで丸まり、安心して眠る雑種犬のたろくん。ドーナツにもアンモナイトにも見えると、飼い主さんはこのポーズで眠るたろくんをよく撮影しているという。ツヤツヤの毛並みで、ワンパクな姿も見せるたろくんは、実は宮古島の保健所に野良犬として保護された過去がある。今でこそ、家族にピタっと寄り添って甘える様子も見せてくれるが、迎えた当初は”人慣れ”をさせるためにかなりの時間を費やしたと飼い主さん。犬からの信頼を得るまでの過程、保護されるペットたちに対して思うことを聞いた。

「元野良犬で保健所にいた話をすると皆さん驚かれます」

ーーたろくんは宮古島の保健所にいて、保護団体からのレスキューで迎えることになったそうですね。

「私は子どもの頃から犬が好きで、本やテレビなど動物関連の物を好んで見ていました。そこでペットショップの子犬たちが赤ちゃんのうちから家族と引き離されて店頭展示されていることや、親犬たちの過酷な状況を知りました。犬を飼いたいと思ったときに、犬の保護団体さんを探して飼おうと決めていました」

ーー初めてたろくんと出会ったとき、どのような印象でしたか?

「たろの第一印象は、ツンとした目をしていて、毛がフサフサした細身の犬、という印象でした。私が子どもの頃に仲良くなった近所の野良犬と少し似ていたので、お話を聞いてみようと連絡をしました。そこから里親になる審査と相性を見るための1週間のトライアルを経て、うちの子になりました。

 散歩をしていると、近所の人にきれいな犬だと言われます。元野良犬で保健所にいた話をすると皆さん驚かれます。保健所にいる犬は人に懐かない汚れた犬というイメージがあるようです。保護犬でも十分に家族の一員になれることを、沢山の人に知ってほしいなあと思います」

ーー投稿では、最初は人に慣れることが大変だったと振り返っていらっしゃいます。家に迎えたばかりの頃は、どのような状況だったのでしょうか?

「たろは、生後半年ぐらいでうちに来ました。外を自由に歩き回っていたのに、保健所に捕まり、病院にお世話になり、飛行機に乗って知らない人のところに行く。環境の激変を経験し、とても不安だったと思います。

 犬は明るく朗らかな生き物だと思っていましたが、うちに来た頃のたろは首を引っ込めた怯えた姿勢で、部屋の隅からこちら伺っていました。無理に触って人間の手を怖がったらよくないと思い、撫でるのも我慢していたと思います。『そっとしておく』だけでも、当時は心理的にきつかったのを覚えています」

犬の意見を尊重することで「ピンチの時は飼い主に頼っていいんだと思ってもらえた」

ーー徐々に人に慣れさせるために、飼い主さんんはたろくんとどのようにコミュニケーションをとり、お世話をしていったのでしょうか?

「何冊か読んだ犬のしつけの本には、そっとしておく派と、怖い物にたくさん触れさせる洪水法の2種類がありました。慣れさせようとしてわざと怖い物にたくさん触れさせていると、ますます怖がってしまったり、怖いという気持ちを無視して自分の感情に蓋をしてしまうことがあると知りました。犬も人間と同じだと思いました。犬には自分で観察して分析する能力があるので、無理に慣れさせずに自分ペースで判断をしてもらう方が、時間かかったとしても犬の心の負担が少ないのではと思います」

ーーたろくんも怖がるような反応は出ていた?

「バイクやトラックを怖がってしまうことがありました。そういう時は、親犬の仕草を真似して、私が怖いものとの間に立ちふさがって、たろを庇うようにしていました。当初は花火や地震を怖がって机の下に逃げ込んでいましたが、今では私の所にすっ飛んできます。ピンチの時は飼い主に頼っていいんだと思ってもらえたのかなあと思います。最近は、たろの要望をなるべく聞いて、意思を尊重するようにしたら、ますます輝きだしたように思います。ちゃんと自分の意見が相手に通じるのだ、という経験をたくさん積ませたいです」

ーーお迎えした当時と現在のたろくんを比べて、どのような所が成長したと感じますか?

「おどおどしていたのが無くなって、自信がついた顔をしています。犬らしいイタズラをした時に叱るのは良くないと思い、イタズラができないように家の中を片づけました。そして遊んでいい犬用のおもちゃをあげました。なので、たろは家の中では『悪いこと』をしません。犬にとって理不尽な状況で叱られるということが我が家では無いので、たろはのびのびしていると思います」

「うちで自由にのびのびと過ごしてほしいです」

ーーたろくんが幼いときに生活していた宮古島は、放し飼いの犬猫が多いことも特徴としてあるかと思います。野良犬、野良猫が次々と生まれてしまう現状について、飼い主さんはどのようにとらえていますか?

「動物達が外で自由にしているのは、単純に考えると楽園のようです。でも、交通事故の心配や、自然環境への影響を考えると手放しには喜べません。

 宮古島はここ数年、保健所での殺処分ゼロを更新しているそうです。素晴らしいことだと思います。ただそれは、野良犬・野良猫が生まれなくなったからではなく、保健所や保護団体が譲渡活動をしているからだそうです。宮古島でもまだまだ収容数は多く、『収容舎のひっ迫』と新聞にありました。

 環境省の統計資料を見ると、年々殺処分数は減ってきていますが、2020年度で二万頭以上が殺処分されています。宮古島だけでなく日本全体の問題だと思います。殺処分があるということは、今も心を痛めながらその仕事をしている人がいるわけです。そんな悲しい仕事は無くなってほしいです」

ーー保護活動があるからこそ、救われる命がある。しかし、助けられる数にも現状限りがあると…。

「たろは、どこかの庭先につながれた母犬から生まれたと聞きました。それが事実なら、飼い主が母犬を所有していても餌をやっているだけの飼い方をしていたということになります。

 すべての犬に不妊手術を『義務付けるべき』とは思いません。いろんな事情や考えがあります。でも不妊手術をしないまま飼育して管理ができないなら、それは飼い主の怠慢ではないか。無知な飼い主のしわ寄せが犬猫に行き、苦しみながら殺されると言うのはあまりに無責任で非人道的です。動物の福祉に反します。保護団体の人の多くは、自分のお金と時間を活動に投じ、犬猫を助けています。無責任な考えの飼い主がいるかぎり、保護活動はいつまでたっても終わりません。」

ーー環境を改善するために、どのようなことが考えられる?

「私は犬の専門家ではないので、最善の解決策が何なのかはわかりません。でも各地・各国のお手本になる事例はたくさんありますし、状況を科学的に分析し、より良い道を探してほしいです。

 これらは、飼い主の無知と怠慢、命を商売道具に使うペットショップ産業の傲慢、それを許している政府に問題があると私は考えています。人間の無知や怠慢で動物の命を奪っていいとは思いません。それらを是正し、動物たちに福祉の手が行き届くことを望みます」

ーー今後、たろくんにはどのように犬生を過ごしていってほしいですか?

「うちで自由にのびのびと過ごしてほしいです。たろにはなるべくストレスをかけないように心がけています。撫でる時は、撫でていいかを犬に聞きます。『ナデナテ』と言いながら撫でていたら、たろは言葉を覚えました。なので、撫でる前には『ナデナデ?』と聞きます。撫でてほしければ体をくっつけてきますし、そういう気分ではない時はこちらに来ません。そういう小さな尊重を積み重ねています。このままのんびり過ごしてほしいです」

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