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虫さされ痕が治らない? 年齢を重ねたら注意したい肌トラブル対処法【皮膚科医監修】

2023-07-25 eltha

 アウトドアなど、屋外でレジャーを楽しむ機会が増える夏。そこで注意したいのが虫さされだが、加齢とともに跡が残りやすくなるのも悩みどころ。なぜ跡が残ってしまうのか、刺されたあとの対処法など、皮膚科医・豊田雅彦氏の監修のもと紹介する。

昔はこうじゃなかった…、虫さされ跡が残る原因と対処法

 加齢によって虫さされの痕が残りやすくなる主な原因は、肌の自己回復力が低下すること。肌は傷ついたり炎症を起こしたりすると、自然治癒力で修復しようとする。しかし、加齢とともに、肌細胞の分裂や新陳代謝(ターンオーバー)が遅くなり、コラーゲンやエラスチンなどの肌を支える成分やヒアルロン酸などの肌の弾力性を維持する成分の生成も減少する。皮膚の再生・修復機能に必要な成長因子(グロスファクター:NGF, FGF, EGF, VEGFなど)と総称される創傷治癒に関与する種々の物質の産生も低下する。すると、肌の自己回復力が低下し、傷跡や色素沈着が残りやすくなる。特に虫さされはかゆみを伴うため、つい掻いてしまうことで傷口を広げたり感染させたりするリスクも高まる。
【対処法1】冷やして炎症を抑える
虫に刺されたら、まずは冷やして炎症を抑えることが大切だ。冷やすことで血管が収縮し、血液やリンパ液の流れが悪くなる。すると、虫の毒素やアレルギー物質が拡散しにくくなり、かゆみや腫れを和らげる。冷やす方法としては、氷嚢や保冷剤などをタオルで包んで当てるか、水道水で洗うか、冷水でしばらく浸すかなどがある。ただし、冷やしすぎると逆効果になることもあるので、10分程度を目安にしよう。

【対処法2】抗ヒスタミン薬やステロイド軟膏を使う
冷やしてもかゆみや腫れがひどい場合は、抗ヒスタミン薬やステロイド軟膏を使うことで改善できる。抗ヒスタミン薬は、アレルギー反応を引き起こすヒスタミンの働きを抑えてかゆみを和らげる効果がある。ステロイド軟膏は、炎症を抑えてかゆみや腫れを和らげる効果がある。ただし、使用法に注意点があることや副作用が生じることもありうるので、使用方法や期間は医師や薬剤師に相談しよう。

【対処法3】保湿して乾燥を防ぐ
虫さされの痕が残らないようにするためには、保湿して乾燥を防ぐことも重要。保湿することで肌のバリア機能を強化し、外部からの刺激や感染を防ぐ。保湿は肌のターンオーバーを促進させるため、虫さされによる色素沈着が速く消失する効果もある。肌の水分量を保つことで肌細胞の分裂や新陳代謝を促進し、傷跡や色素沈着の回復を早めるのである。保湿する方法としては、無香料・無着色・低刺激の保湿クリームやローションなどを塗るか、シート状の保湿パッチなどを貼るかなどがある。

【対処法4】日焼け止めを塗る
虫さされの痕が残らないようにするためには、日焼け止めを塗ることも必要だ。日焼けすると肌にメラニン色素が生成されるが、傷跡や色素沈着はメラニン色素が多く集まった部分だ。すると、日光に当たるとさらにメラニン色素が増えて、痕が目立つようになる。日焼け止めを塗ることで紫外線から肌を守り、メラニン色素の生成を抑える。日焼け止めはSPF15以上・PA+++以上のものを選ぼう。

【対処法5】掻かない
虫さされの痕が残らないようにするためには、掻かないことが最も大切だ。掻くことで傷口を広げたり深くしたりして、肌の回復を遅らせる。また、爪や手に付いた細菌が傷口に入って感染したり、炎症を悪化させたりするリスクも高まる。掻きたくなったら、冷やしたり、刺された部分にガーゼを貼るなど、掻いてもできるだけ炎症を悪化させない工夫をしよう。

痕を残したくないなら我慢、虫刺され後のNG行動

●アルコールや刺激物を摂る
アルコールや刺激物は血管を拡張させて血流を増やし、炎症やかゆみを悪化させる。
●熱いお風呂に入る
熱いお風呂も血管を拡張させて血流を増やし、炎症やかゆみを悪化させる。
●ピーリングやスクラブでこする
ピーリングやスクラブでこすると肌にダメージを与えて傷跡や色素沈着を残しやすくする。
●レーザーや光治療などの美容施術を受ける
レーザーや光治療などの美容施術は肌に刺激を与えて炎症や色素沈着を引き起こす可能性がある。

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