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シャワーなしでもきれいに洗える? 夏の“ニオイ”も防ぐ「ドライシャンプー」の正しい使い方と選び方【美容師監修】

2023-08-28 eltha

 夏は海やプール、キャンプなど楽しいレジャーが盛りだくさん。その反面、髪にとっては厳しい季節です。夏の日差しは髪の水分や油分を奪い、髪を乾燥させたり、色素を分解させたり…そのため、髪のパサつきや退色、切れ毛や枝毛などの悩みにつながることも。そこで手軽にダメージレスでケアできるのが「ドライシャンプー」。使用方法や種類、使用上の注意点などヘアセラピスト監修のもと、解説します。

ドライシャンプーのメリット

 これまで、災害時はもちろん、体調不良や入院時、介護など、特別な状況で使用されるケースが多かった「ドライシャンプー」。しかし最近では、商品ラインナップも増え、ドラッグストアやECサイトでも簡単に手に入るようになりました。

 メリットとしては、水を使わないので、シャワーやお風呂が使えない場所や時間でも髪や頭皮を清潔に保つことができます。髪に水分や熱を与えることなく、髪のダメージを防ぐことも可能です。

 汗をかいたり、皮脂に汚れがたまったりする際も、手軽に使用することで髪のべたつきやニオイを軽減。さらに、髪にボリュームやツヤを与え、スタイリングがしやすくなります。清潔に保つことで、頭皮トラブルの予防や改善も期待できます。

 近年のアウトドアブームでも便利アイテムとして持参する人も多く、使用シーンも多岐にわたっているそうです。
「入浴施設のないキャンプ場での衛星を保つ目的の使用や、運動後の後、外出時に汗をかくことの多い営業の方など、頭皮のベタつきや臭いが気になる時のエチケット対策として使用するひとが増えています」(ロナロナヘアサロン ヘアセラピスト・佐藤誠治さん/以下同)

ドライシャンプーの種類と使い分け

 近年各社から新商品が続々発売され、売れ行きが好調という傾向も。ドラッグストアなどで販売されているラインナップには多様化も見られます。ドライシャンプーの種類と使用ポイントを佐藤さんのコメントと共に紹介します。

【スプレータイプ】
プッシュするだけで、頭皮や髪に均一に塗布できるタイプ。手軽に使えるのがメリットですが、エタノール含有量が高いものが多いので、刺激には注意が必要です。
「皮脂汚れが強い方におすすめです。手軽に使えるのがメリットで、指の腹で頭皮を揉みこむようにマッサージした後にくしやブラシでとかすと、髪全体に行きわたります」

【ミストタイプ】
スプレーよりも細かい霧状で出てくるタイプ。スッキリはしたいけど皮脂汚れがそこ迄ではない方におすすめ。コンパクトなものが多く、旅行やキャンプなどでも便利に使うことができます。
「スプレータイプと使い方は同じですがふんわりと広範囲に届くミスト噴射ですので頭の小さい方に向いています」

【ムース・フォームタイプ】
泡で出てくるタイプ。通常のシャンプーに近い使用感が得られます。入院や介護などで長期間入浴できない場合におすすめ。
「よく振って中の成分をしっかり混ぜます。少しずつ全体に行き届くように数回に分けて手に取りだします。全体に行き届いたら頭皮をマッサージ、蒸しタオルで拭き取るとよりスッキリ&さっぱり感が得られますよ」

【パウダータイプ】
粉状のタイプです。皮脂吸着力が高く、べたつきを抑えたさらっとした仕上がり。粉が飛び散りやすいので、使い方に工夫が必要です。
「手のひらに取って指の腹に馴染ませたら、マッサージのように頭皮全体に揉みこみます。パウダーを髪や頭皮にしっかり馴染ませないと白く浮きでたりフケのように見えてしまうので注意が必要」

【シートタイプ】
ウェットティッシュのようなタイプ。携帯しやすく、場所を問わずに使用できます。災害時の備蓄品にもおすすめ。髪のトップや前髪のスタイリングを崩さず、使用できます。

【ジェルタイプ】
みずみずしいテクスチャータイプ。爽快な使用感を得られます。髪の量が多かったり、髪が長かったりする方は頭皮に直接塗布できるノズル式のものもあるので使い勝手が良くなります。最後はタオルで拭き取りましょう。

ドライシャンプーの使用方法

 スプレーやミストタイプであれば、さっぱりしたい時に手軽に使える利点が。髪を清潔に保てるだけでなく、水を使わないため、髪に水分や熱を与えることなく髪のダメージを防ぐこともできる。効果的な使用法とは?

【適量を使う】
ドライシャンプーは少量で十分な効果が得られます。過剰に使うと、頭皮や髪に残留物が溜まったり、必要な水分や油分を取りすぎてしまったりと、逆効果になることもあるので注意。

スプレータイプやミストタイプの場合は、頭皮から15cmくらいの距離から吹きかけて広範囲が湿るように。

パウダータイプの場合は、まずは手のひらに少量ずつ出して適量を計りながら指の腹で頭皮や髪になじませて使いましょう。またジェルやフォームタイプも過剰せずに頭皮や髪に行き渡る程度に留めましょう。

【頭皮や髪によく揉み込む】
ドライシャンプーを塗布した後は、指先の腹でマッサージするように頭皮や髪によく揉み込むことで、皮脂や汚れを吸着させることができます。これにより、血行も促進されて頭皮の健康も向上します。

【ブラッシングする】
ドライシャンプーを揉み込んだ後は、根元から毛先まで優しくとかすようにブラッシングすることで、髪全体に行きわたらせることが出来ます。余分なドライシャンプーや皮脂や汚れを落とすこともできます。

 また、ブラッシングすることで、髪にボリュームやツヤを与えてくれます。ボリュームの欲しい方は空気を含ませるように手ぐしで整えましょう。

頭皮トラブルの原因にならないように、安全に使用するポイント

「ドライシャンプーには、使用目的に沿った様々な形状や種類があります。しかし、基本的にはシャンプーが出来ない時の“応急処置用”として使用しています」と佐藤さんは話す。

 アルコール(エタノール)やメントールなどの刺激成分が配合されているものが多く、これらの成分は殺菌や消臭効果がありますが、敏感肌や乾燥肌の人にとっては刺激が強く、炎症や肌荒れを起こしてしまうことも…。特にアルコールは皮脂を分解して乾燥させる作用があるので、頭皮のバリア機能を低下させてしまいます。

 さらに、ドライシャンプーには香料や着色料などの添加物も含まれている場合も。これらの添加物は香りや見た目を良くする効果があり、人によってはアレルギー反応を引き起こす可能性があります。特に香料はニオイを消す効果があるため、多く配合されている場合も。

 こうした理由からも、佐藤さんは「ドライシャンプーを使用した日であっても、出来る環境であれば一日の終わりには通常のシャンプーで洗い流してほしい」とコメント。日中は髪の余分な皮脂や臭いを抑えるために使用するなど、自身に合った使用法を取り入れましょう。

 また、一般的に安全なものが多いですが、自身の頭皮の状態をみて選ぶ際に注意も必要です。頭皮に直接つけるものだから、成分表の確認や使用前のパッチテストの実施がおすすめ。

 夏の日差しから髪を守ることができるドライシャンプー。正しく利用して、髪や頭皮の健康と美しさを保とう。
佐藤誠治

監修者プロフィール 佐藤誠治

美容師デザインカットアカデミーコーチ(DCA)、毛髪診断士、ヘアセラピスト。美容皮膚科ロナロナクリニックと一体化したトータルヘアサロン ロナロナヘアサロン所属(新橋)。皮膚の頭頂からケアすることで髪の美しさからお顔の美しさまでをトータル提案。オートクチュールヘアカットを得意とする。

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