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ガサガサの「かかと」、角質を削ってもいい? 実はリスクも…秋の乾燥や加齢によるトラブルの改善方法【皮膚科医監修】

2023-10-11 eltha

 秋になると空気が乾燥し、肌のかさつきが気になる人も多いでしょう。特に「かかと」は、靴や靴下に隠れるためお手入れを怠ってしまうこともあり、気づいたらガサガサ、カチカチになっていた…ということも。「硬くなったかかとは削ってしまえ!」と思う人もいるかもしれませんが、実はあまりおすすめできない方法なのです。では、硬くなったかかとはどうケアを行えばいいのでしょうか? 皮膚科医・豊田雅彦先生の監修のもと、注意点を紹介します。

ガサガサ…かかとの乾燥の原因は?

 かかとは、足の裏全体の約1/4を占める大きな部分で、私たちの全体重を支えているため常に刺激からの負担を受けています。かかとには皮脂腺がないため皮脂膜を形成することができず、油分の不足から常に乾燥状態にあります。さらに、加齢によって肌の水分保持能力やバリア機能が低下すると、かかとの乾燥はさらに進行。また、靴や靴下の摩擦や歩行時の衝撃なども、乾燥の原因になります。

 人間の皮膚は周期性に常に生まれ変わりますが(ターンオーバーといいます)、かかとのターンオーバー周期は非常に遅く、分厚い角層を形成します。摩擦や外的刺激、疲労、老化に加えて、冷え(血行不良)による新陳代謝の遅れも、かかとの乾燥に関与しています。

 一方、足水虫にはいくつかの種類がありますが、「角質増殖型」は足裏(特にかかと)が厚くなり乾燥するタイプでかゆみを伴わないのが特徴です(かかと水虫)。皮むけやひび割れが生じることもあります。感染性がありますので要注意です。

かかとの乾燥を放置するとどうなる?

 かかとが乾燥すると、肌が硬くなって角質が厚くなります。そうすると、さらに水分が失われて乾燥が悪化…と、悪循環が起こってしまいます。また、かかとが厚くなって乾燥する悪循環は、皮膚の内側からの要因もあります。すなわち、皮膚内の水分は厚い角層のために蒸発しにくくなり、角質層を潤わせたり湿らせたりする効果が軽減します。

 角質が厚くなりすぎると、ひび割れやカサブタができ、そこからの痛みや出血、さらに細菌や真菌の感染の入り口にもなります。ほかにも、角質が厚くなることで、足裏全体のバランスが崩れて姿勢や歩き方に影響することも。

角質を削っても大丈夫?

 硬くなったかかとの角質は、専用のやすりやブラシ、軽石などで削るのが当たり前でした。このような方法は一見効果的に見えますが、実はおすすめできません。角質を削ることは、肌にダメージを与えて刺激を与えることになり、刺激を受けた肌はさらに角質を作ろうと反発して厚くなります。また、削りすぎると肌が傷ついて感染したり出血したりする危険性もあります。角質を削ることは一時的な解決策であり、長期的には逆効果なことが多いようです。

 しかし、かかとの保湿ケアやかかとパックなどで十分な効果が得られない場合は、十分に注意して「角質取り」を行っても良いでしょう。まずカサカサの足裏やかかとをお風呂や足浴の要領で十分にふやかして軟らかくします。角質除去専用のリムーバー、軽石、ヤスリ、スクラブなど、その状態にあわせて選択します。とにかく「一気にやり過ぎないこと」や「毎日やる必要はない」ことを覚えてきましょう。やさしく古く厚い角質オフをするようにしてください。角質除去のあとは、クリームやオイルを用いて保湿をすることも忘れないようにしましょう。

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