新規顧客増加によるニーズの多様化に課題も「少しでも守りに入ったデザインを提示するとてきめんに離れてしまう」
昨年40周年を迎えたが、10年以上愛用し続けるファンも多いという。一方で、20代や30代のお客様も増え続けているようだ。
「働き始めて自己投資ができるようになり、憧れていた「サルート」を購入するという方が多いです。ライフステージが上がってくると育児などをきっかけに、『サルート』を卒業されるお客さまがいるのも事実です。一方で、『いくつになってもサルートを身に付けられる自分でいたい』と自分磨きに努められる方もいらっしゃる。結果、非常にエイジレスなブランドになっています」(山本さん)
“セクシー”とは男性を意識したものではなく、自分のためのもの。近年の女性は、「自分自身を理解する力が強い」(小島さん)と語る。
「たとえばパーソナルカラーや、骨格診断が浸透しているように、自分を見つめている人が多い印象を受けます。そういうなかで、“セクシー”も自分自身のカテゴリーを決める1つの手段として捉えてられていると感じます。可愛いじゃなくて、凛としたかっこいい人に憧れる女性たちに(「サルート」は)受け入れられていると考えます」(同上)
リラックス志向の大波に流されることなく、セクシー路線を貫いてきたサルート。そしてコロナ禍を本格的に脱した今、社会に飛び出していった女性たちが続々とサルートに魅せられているのは、前述の売上推移からも明らかだ。
「新規のお客さまが増えるとニーズも多様化します。たださまざまな要望を取り入れることで軸がブレてしまうのは、最も避けたいところ。もともとサルートは中毒性があるというか、一途に愛用してくださるファンが多いのですが、少しでも守りに入ったデザインを提示するとてきめんに離れてしまうんです。『サルートは私のプライド』とおっしゃるお客さまを決して裏切らないためにも、常に攻め続けるサルートでありたいですね」(同上)
(取材・文/児玉澄子)