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わき、ひじ、デリケートゾーンの黒ずみ…肌の色素沈着は元に戻らない? 加齢や摩擦の影響も【皮膚科医監修】

2023-10-12 eltha

 肌の色素沈着に悩んでいる女性は多くいます。特に中高年になると、加齢や長年の摩擦により、わきやひざ、ひざ、デリケートゾーンなどは黒ずみが増し、老けて見える原因にもなります。こうした色素沈着を「年だから」と諦めてしまう人もいますが、改善する方法はないのでしょうか? 皮膚科医・豊田雅彦先生の監修のもと、原因やケア方法、疑問点に答えます。

色素沈着とは何か? 原因を知る

 色素沈着とは、肌にメラニン色素が過剰に生成されて沈着することと、皮膚に備わっているメラニン色素の排泄機能のアンバランスにより、メラニン色素が過剰に皮膚内に蓄積された状態です。メラニン色素は紫外線から肌を守るために作られますが、紫外線の刺激が強すぎたり、肌が炎症を起こしたりすると、生成が過剰になります。また、加齢によって肌のターンオーバーによるメラニン色素の排泄が乱れたり、メラニン色素を分解する酵素の働きが低下したりすると、肌に残ってしまいます。

 さらに、摩擦や圧力などの物理的な刺激も、メラニン色素の生成を促進することがあります(摩擦黒皮症)。ナイロンタオルやブラシ、衣類などによる強い摩擦によりメラニン色素産生細胞(メラノサイト)が刺激されて過剰なメラニン色素の沈着が生じます。炎症後色素沈着はケガ、かぶれなどの湿疹、ニキビ、ヤケド、虫刺されなど多くの原因が挙げられますが、これらの皮膚の炎症によりメラノサイトが活性化されて、メラニン色素が大量に産生されることによる黒ずみが発生します。

肌の黒ずみが気になる…色素沈着は元に戻る?

 では、このような色素沈着は元に戻る可能性があるのでしょうか? それは、色素沈着の程度や原因によって異なります。色素沈着の種類は、大きく分けて二種類。一つは表皮性色素沈着で、肌の表面(表皮層)にメラニン色素が沈着するタイプ。もう一つは真皮性色素沈着で、肌の真皮層にメラニン色素が沈着(表皮層からの滴落)するタイプです。

 表皮性色素沈着は比較的浅い位置にメラニン色素があるため、肌のターンオーバーによって自然に排出される可能性があります。しかし、ターンオーバーが乱れていたり、刺激が続いていたりすると、表皮性色素沈着も元に戻りにくくなります。

 真皮性色素沈着は深い位置にメラニン色素が落ちて慢性化した状態であるため、肌のターンオーバーでは排出されません。真皮に存在するメラニン色素を処理する細胞(マクロファージ)の働きに頼ることになりますが、限界があります。真皮性色素沈着は炎症や傷跡などの後遺症として起こることが多く、元に戻るのは非常に困難です。

 色素沈着の程度や原因によっては、美白化粧品やレーザー治療などの方法で改善することも可能です。レーザーは色素沈着の部位・深さに限らず治療に用いることが可能なことが多く、メラニン色素を少しずつ破壊します。しかし、効果に個人差がありますし、副作用やさらなる色素沈着の悪化のリスクも。また、根本的な原因を解決することにはならないため、やはり日頃から肌への刺激を減らすことが重要です。

とくに注意、色素沈着が起こりやすい部位は?

 色素沈着は体のさまざまな部位に起こります。特にわきの下やひじ、ひざ、デリケートゾーンなどは、摩擦や圧力による刺激を多く受ける部位。それぞれの部位で起こる、色素沈着の原因とは?

●わき
汗や皮脂が毛穴を詰まらせると、炎症や黒ずみを引き起こします。また、毛を処理する時に、わき毛を剃ったり抜いたりすることも肌にダメージを起こします。衣服や下着の摩擦や染料も刺激になります。
●ひじ
関節部分であり、摩擦や圧力による刺激(頻繁にひじをつくなど)を受けやすくなります。また、乾燥しやすい部位でもあり、そうすると肌のバリア機能が低下に繋がることも。ボディブラシやナイロンタオルなどを使ってゴシゴシと皮膚をこする摩擦や紫外線もメラニン色素の生成と肌の老化を促進します。
●ひざ
ひじと同様に、摩擦や圧力による刺激を受けやすい部位(頻回に膝をついて立つなど)です。膝小僧と呼ばれる脂肪組織があるため、血行を悪くして肌のターンオーバーを乱れさせます。太陽の光に当たることも多いため、紫外線がメラニン色素の生成と肌の老化を促進します。
●デリケートゾーン
皮膚が薄く敏感な部位であり、下着や生理用品などの摩擦や刺激あるいはかぶれによって色素沈着を起こしやすくなります。また、陰毛を剃ったり抜いたりすることやトイレットペーパーで強く擦る習慣も肌にダメージになります。

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